賢帝と逆臣と―小説・三藩の乱

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062190961
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「中国史上最高の名君」康熙帝。そこに至るまでに、独立小国家ともいえる三藩の反乱を覚悟しての大きな決断と空前絶後の戦いがあった

「中国史上最高の名君」
康熙帝(こうきてい)の果断!

才幹と意欲にふさわしい成果を望んだ男が、
平西王・呉三桂(ごさんけい)らの三藩と
長江を挟んで天下分け目の決戦へ――。

有徳の皇帝がすべてを決めて統治するこそ理想――。

十七世紀半ば十四歳で親政を始めた清の第四代皇帝・康熙帝(玄ヨウ)は、
勉強熱心で経書や史書に明るく、聖賢の道を究めることを理想としていた。
この時期、清の南方には独立小国家ともいえる三つの藩があり、
最大の実力者・呉三桂は明から清に寝返った将軍だった。
「裏切った者は、また叛く」――康熙帝は、
叛乱を覚悟しながらも熟慮を重ね、三藩の廃止を決定。
それは「史上最高の名君」となるための重大な決意だった。

【著者紹介】
1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。在学中より歴史コラムの執筆を始める。田中芳樹氏の勧めで小説の執筆を始め、2005年、『李世民』でデビュー。『朱元璋 皇帝の貌』、『中原を翔る狼 覇王クビライ』『唐玄宗紀』などの歴史小説のほか、『三国志』など児童向け作品も手がける。近著に『月に捧ぐは清き酒 鴻池流事始』『知の孤島』などがある。

内容説明

有徳の皇帝がすべてを決めて統治するこそ理想―。十七世紀半ば十四歳で親政を始めた清の第四代皇帝・康煕帝(玄〓(よう))は、勉強熱心で経書や史書に明るく、聖賢の道を究めることを理想としていた。この時期、清の南方には独立小国家ともいえる三つの藩があり、最大の実力者・呉三桂は明から清に寝返った将軍だった。「裏切った者は、また叛く」―玄〓(よう)は、叛乱を覚悟しながらも熟慮を重ね、三藩の廃止を決定。それは「史上最高の名君」となるための重大な決意だった。

著者等紹介

小前亮[コマエリョウ]
1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。在学中より歴史コラムの執筆を始める。(有)らいとすたっふに入社後、田中芳樹氏の勧めで小説の執筆をはじめ、2005年、『李世民』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

36
清初期の話。あんまり知らない時代の話でかなり興味津々でした。世界帝国は、そんなに簡単には成立しなかったんだなということがよく分かる。(ちなみに清は、女真族の国だから、元の中華を超えて南はベトナムの手前まで、西は内モンゴル、チベット、ウイグルの遊牧民まで支配できた。中国共産党はそのお陰で最大の領域を承継できたに過ぎない)2025/04/27

山本真一郎

28
読了。小前亮の中国史小説。「賢帝」こと清の第四代聖祖康煕帝・愛新覚羅玄燁と、「逆臣」こと平西王・呉三桂を主軸に据えて、更にそれを取り巻く個性的な歴史上の登場人物達が生き生きと脈動している。個人的には果断速攻の模範であるとイメージしていた康煕帝の苦悩と、姦雄の典型だとイメージしていた呉三桂の苦悩が、共にそれぞれリアルな筆致で描かれているのが大変興味深かった。二人の間を跳梁するかの如き李基信も鮮やかな存在感を放っていた。雍正帝、乾隆帝へと続く清の最盛期をスタートさせた康煕帝の決断に伴う歴史の流れを堪能出来た。2016/12/30

mushoku2006

13
私はこの史実を知らなかったのですけど、 なかなか面白かったです。 特にスパイ役の主人公のキャラがちょっとふざけた感じで良かったです。 また、まさにスーパーマンとしか言いようがない康煕帝もすごい。 康煕帝は戦闘指揮はしないので、タイプはちょっと違うけど、まるで「銀英伝」のラインハルトだ。2014/12/18

Mzo

12
中国史上、最高の名君は?という問いに必ず名前が挙がる清の康煕帝。ただ、意外と小説の題材になることは少なく、新鮮な気持ちで読めました。非の打ち所がない人物と思っていましたが、葛藤を描いているのがよかったですね。逆臣側の呉三桂も癖のある魅力を発揮していたけれど、一番よかったのは、主人公(?)の李基信かな。こういう飄々としているけど芯がある人物は好きです。…でも、読み終えた時に、正直何か物足りない。やはり、北方謙三や宮城谷昌光は凄いな、とも思うのでした。2024/08/26

keisuke

12
面白かったけど、誰も好きになれんかったから、感情移入できんかった。李基信がまだ好きになれたけど、なんであそこまで冷めた感覚になるんかがよう分からんかったから微妙。(李巌と李自成」と「蒼穹の昴」の間に読めばもっと分かりやすく読めるかも。2014/10/23

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