出版社内容情報
歴史に名を留める江戸時代の巨匠たち。久隅守景、英一蝶、伊藤若冲、浦上玉堂ら美に命を賭けた絵師たちの生涯を描く、傑作時代小説。
「第一章 これ、この一作に悶え、死す──久隅守景」……狩野探幽の門下となり、若くして「四天王」ともてはやされた久隅守景。だが、悪所通いがもとで息子が狩野派を破門され、後に島流しに。さらに娘は、同門の男と駆け落ちする。相次ぐ不始末に、守景自身も師匠から破門され金沢の地へ。狩野派で御用絵師として生きる道とは一線を画して、守景は独特の質朴なる農夫の絵を晩年まで描き続けるのだった。「第二章 外面は百態、魂は不撓──英一蝶」……狩野派に入門しながら吉原通いを好み、あげくに生類憐みの令で三宅島に島流しになった不遇の絵師。「第三章 生きとし生ける物へすべて命を──伊藤若冲」……青物問屋の長男に生まれ若くして店を継ぐも、早々に隠居して生き物を描き続けるた博愛の画家。「第四章 失いしものを深追いして──浦上玉堂」……備前池田藩・支藩の大目付の役にありながら、風流の道に傾いて脱藩し、七弦琴と絵筆を手に諸国を放浪した文人画家。
内容説明
あるいは地位を捨て、あるいは暮らしを捨て、あるいは家業を捨て、あるいは役職を捨てて。躓いても、失っても、一本の筆に魂を込めた。江戸の時代に瞬いた負を持つ絵師たちの凄絶な生涯!著者渾身の歴史小説。
著者等紹介
小嵐九八郎[コアラシクハチロウ]
1944年秋田県生まれ。早稲田大学卒業。『鉄塔の泣く街』『清十郎』『おらホの選挙』「風が呼んでる」がそれぞれ直木賞候補に。’95年には『刑務所ものがたり』で吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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