少し金を貸してくれないか―続・三角でもなく四角でもなく六角精児

六角 精児【著】

講談社（2014/03発売）

• サイズ B40判／ページ数 173p／高さ 18cm
• 商品コード 9784062189231
• NDC分類 914.6
• Cコード C0076

出版社内容情報

妻は出て行き、サラ金は栄え、そして僕は役者になった。『相棒』等で大活躍の俳優が石ころのように転がる人生を肯定する痛快エッセイ競馬、競輪、パチンコと、ギャンブルにハマって金を失い、サラ金をはしごして借金三昧。夜の街も大好きで、呑んで唄って前後不覚。妻もアイソをつかして出て行った（計３人）。自分で言うのも何だけど、「あの頃、僕はクズだった」。
仕事が増えたのは４０歳を過ぎてから。それでも時間があると、パチンコ屋に足が向く。医者から成人病を警告されたけど、酒・揚げ物・ラーメンがやめられず、「僕は化学調味料の虜」と言ってはばからない。
そんな自分のしょうもなさにウンザリしながらも、六角バンドで念願のＣＤデビューを果たし、大好きな鉄道の旅を満喫し、ボクシング観戦に熱狂する。俳優としての人気もぐんぐん上昇して、曰く、「時間はかかれど道は開かれる」。
「恥をかける場所があるのは有り難い」「人生、生きてみなけりゃ分からない」など個性的な価値観が、笑いの向こうに見えてくるエッセイ集。

第１章／あの頃、僕はクズだった
パチンコ屋から、別のパチンコ屋へ／景品は味の素／駄菓子屋でバクチに目覚める／麻雀に愛は必要ですか？／勝つも地獄、負けるも地獄／少年は河川敷で大人になる／東京にカジノを作らないで！／最近ツイているのは凶事の前触れ!?　など
第２章／少し金を貸してくれないか
何の芸もない石ころ俳優／舞台が地獄絵図と化した／僕がおかっぱ頭である理由／大丈夫か？　六角バンドがＣＤ作って／女子大生と赤ワインに溺れた夜／褌は手強い　など
第３章／化学調味料がたまらなく好きだ！
生涯最大の激痛が！／青森のキャバクラで見たもの／銭湯が苦手だ／さらば激痛、そしてピンサロ／当てなき旅に出た／半ズボンからオチンチン／心筋梗塞と向き合う／呪われた高級時計　など
第４章／あれは心の折れる音？
昭和の臭いが消えてゆく／廃線が心配なローカル線に乗ろう／人は何故ボクシングをするのだろう／列車は夢を乗せて走るのだ／見知らぬ町を旅するのが無性に好きだ　など
特別付録　二十年前に書いたエッセイ『右目の覚え書き』


六角 精児［ロッカク セイジ］
著・文・その他

内容説明

気がつけば僕は今日もパチンコ屋。しょうもない自分にウンザリするけどたまには良い事だってある！『相棒』などで大活躍の俳優が石ころのように転がっていくわが人生を肯定する痛快エッセイ集。

目次

あの頃、僕はクズだった（パチンコ屋から、別のパチンコ屋へ；景品は味の素　ほか）
少し金を貸してくれないか（何の芸もない石ころ俳優；セリフの千本ノック　ほか）
化学調味料がたまらなく好きだ！（生涯最大の激痛が！青森のキャバクラで見たもの　ほか）
あれは心の折れる音？（昭和の臭いが消えて行く；人は何故ボクシングをするのだろう　ほか）

著者等紹介

六角精児［ロッカクセイジ］
１９６２年６月２４日、兵庫県生まれ。神奈川県立厚木高等学校卒業、学習院大学中退。８２年に、高校の演劇部員と劇団「善人会議」の旗揚げに参加。のちに「扉座」と改名して活動を続ける。ドラマ『相棒』（００年～）、『電車男』（０５年）、『カーネーション』（１２年）、映画『十三人の刺客』（１０年）などに出演。０９年には映画『鑑識・米沢守の事件簿』に主演した（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[しーふぉ]

お金貸したら返って来ないんだろうな…と思わせるタイトルが六角さんを良く表している気がします。酒とギャンブルと女と鉄道、音楽、芝居について書かれている。ダメ人間なんだけど、「そんなに頑張ってどうするんだ？もっと楽しくやって行こうや」と言われているようで、その緩さにホッとします。

2018/12/22

[mazda]

小さい頃の駄菓子屋くじでギャンブルにはまり、見栄を張るために組んだ学生ローンで破綻し、残金を親に支払ってもらっていながらギャンブル癖がやめられず、大人になってサラ金に走る。BOROさんの曲を自分の曲として歌ったことがばれてきまずくなる、さらに3度の離婚経験…。う～ん、見事なクズっぷり（笑）。芸の肥やしとはよく言ったもので、だからこその魅力とも言えるのでしょうか。学習院に通っていたのなら、その時点でもう少し何か考えてもよかったのに、と思ったのは私は野暮でしょうか…？

2019/01/12

[ちゃーびん]

三角でもなく四角でもなく六角精児を読んだ後、続けて読んでみました。 こちらも同じく楽しく、またまた旅に出たくなります。少しパワーダウンしている気もするけれど、なかなか良かったです。 ★★★☆☆

2022/12/18

[小豆姫]

ダメダメでしょうもなくても大丈夫。なんとかなるさと、脱力しつつもきっと元気をくれる本。

2020/08/09

[おかむら]

週刊現代連載中のエッセイ第2弾。相変わらずいい味わい。思い出話がことごとくダメなかんじで楽しいです。そして六角さん、私も味の素は大好きですよ、実は。

2014/04/13