御命授天纏佐左目谷行

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御命授天纏佐左目谷行

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062188180
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

摩訶不思議な「異界ツアー」へようこそ!猫の君子・夜見闇君の命を受け佐左目谷君を訪ねる旅に出た私は…画・ヒグチユウコと夢の競演摩訶不思議な「異界ツアー」へようこそ! 斬新な言語感覚が弾けるユーモラスで不思議な「現代版・御伽草紙」を、画・ヒグチユウコとの夢のコラボレーションで贈る一冊。
太平の世。猫の君子たる夜見闇(よみやみ)君の屋敷に居候する「私」は、主君の命を受け、御蚕の繭玉・終日(ひねもす)君のお供として佐左目谷君を訪ねる旅に出る――。動物植物昆虫にこの世あの世が入り乱れる珍妙な道中を、リズミカルな擬古文調でユーモラスに描き、読者を摩訶不思議な世界へと誘い込む表題作ほか、「行方」「かげろう草紙」の全3篇を収録。詩集『びるま』で中原中也賞を受賞、2012年には小説『螺法四千年記』で第34回野間文芸新人賞を受賞した注目作家、日和聡子による最新小説集。

御命授天纏佐左目谷行
行方
かげろう草紙


日和 聡子[ヒワ サトコ]
著・文・その他

内容説明

猫の君子・夜見闇君の命を受けた「私」は、御蚕の繭玉・終日君のお供として佐左目谷君を訪ねる旅に出る―。動物・植物・昆虫にこの世あの世が入り乱れる奇っ怪な道中を、リズミカルな擬古文調でユーモラスに描き、読者を摩訶不思議な世界へと誘いこむ表題作ほか、「かげろう草紙」「行方」を収録。

著者等紹介

日和聡子[ヒワサトコ]
詩人、作家。1974年、島根県生まれ。立教大学文学部日本文学科卒業。2002年、詩集『びるま』(私家版、のち青土社)で第7回中原中也賞を受賞。2012年『螺法四千年記』(幻戯書房)で第34回野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

86
いつの間にやら頭の中でりずむを刻む文章の妙。森見登美彦、椎名林檎、講談、ラップが去来して、懐古趣味が音楽的にすらすらすらりんと摩訶不思議なるお話に結実したるは流石詩人であるなぁと感服。ヒグチユウコ様の妖しげなる絵も眼福。2016/02/15

優希

78
ふわっと不思議な世界に連れて行ってくれるような感じでした。擬古文の言語感覚が新鮮で、とてもユーモラスです。物語の雰囲気にしっくりくるような言葉遣いだと思いました。物語の合間に挟まれるカタカナ語がおかしくて可愛い。読み進めながら、自分が何処に迷い込むのかが見えずに歩いているような感じがします。3話とももう少し先が知りたいと思ったところで霧が晴れるように消えてしまう。だからこそ幻想的な空気感に包まれているのだと思いました。とても素敵な一冊です。本を閉じて表紙を見直すとより世界が深まった気がします。2015/11/18

かりさ

67
いやはやこれはもう美しくきらびやかな文章でありながら擬古文体に非常に読み辛いなぁと、これは難儀するのでは?と思いきや、一旦リズミカルに読みましたら、あら不思議するするんと読めまして。妖しく摩訶不思議な世界のすっかりとりこになりました。登場人物の名前も面白ければ語り手の合間に差し挟まれるユーモアな擬音も大変可笑しく終始むふむふと頬を緩ませてました。読み進むにつれ足元定まらずふわふわと異界へ迷い込み何処へやら。これはもう気になりましたらぜひに読んで下され。体感されたし。他「行方」「かげろう草紙」も素敵でした。2015/11/14

ケロリーヌ@ベルばら同盟

62
ややっ!ヒグチユウコ絵師の、不気味かわゆき錦絵に、趣きある外題。いずれ御伽噺"ふぁんたじい"にやあらむと手にしたるこの草紙。いとやんごとなき麗しの黒猫君子・夜見闇君の御命にて、御蚕の繭君・終日君を懐に、佐佐目谷なる人やら場所やら定かならぬ先を尋ねてぷらぷら道行き。路銀尽きれば「我を売れ」との思し召しに唯唯諾諾、虹色に輝き給う繭君を売っぱらい、木賃に宿る体たらく。そもそも「わたし」と語るは人か猫か、はたまた妖か。摩訶不思議、言の葉の迷宮"わんだーらんど"へ、みなみなさま、ささ、ずず、ずいぃーっとござんなれ。2021/01/23

Ikutan

59
ヒグチユウコさんの絵がぴったりの摩訶不思議な物語三編。まずは表題作。何なん?この丁寧なようでふざけた文章、と思いながらも、いつのまにか、擬古文調のリズムが心地よくて、するすると。奇想天外な設定、難解な読み方の固有名詞に戸惑うも、ユーモアの溢れる内容にくすりとさせられながら、ワクワクと異世界を楽しみました。『かげろう草紙』は縁日の賑わいの中に、妖しげな雰囲気が溢れていて興味をそそられます。『行方』は読んだ時に既視感が…。日和さん、初読みなのに…と思ったら、以前に小川洋子さんの陶酔短編箱で読んでいました。2015/12/22

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