出版社内容情報
角栄没後20年。金大中事件と柏崎原発にからむ「闇ガネ」それぞれ4億円を目白に運んだ密使の告白。立花隆氏も衝撃を受けた新事実!2013年12月は、早くも田中角栄が没してから20年を迎える。そして近年、角栄への郷愁が語られるが、そのとき忘れてはならないのが、闇将軍の金権体質。
角栄の懐へ入ったに違いないのに、長らく確証が掴めなかった「金大中事件の政治決着」と「柏崎刈羽原発用地売買」の疑惑につき、著者は地元新潟で越山会の会長も務めた最側近から重大な証言を得た。
「私は2度にわたり4億円を目白へ運び、田中先生に渡した」
一方は東京電力への土地売却代金。もう一つは、国会での事件の追及をかわすため韓国政府から贈られた「お土産」という名の巨額な政治資金。
躊躇なく韓国からの4億円を受けとる首相をみて、証言者は戦慄を覚えたという。
また、もう一人の地元側近からは、角栄の郵政相時代、子の威を借り地元の公共事業を差配する父・角次と、大物秘書を怒鳴りつけてまで息子支持層を固める母・フサの姿につき、赤裸々な証言を著者は得る。
のちに田中ファミリー企業の中心となる越後交通を築くため、周辺の会社買収に狂奔する父と母。雪深い時期の田中家に住み込み、カネの運搬役に駆り出された証言者が、地元でも語られてこなかった田中家の闇を、初めて明かす。
序 章 邂逅 かくして「闇の扉」は開かれた
第一章 角円秘録 角次とフメが演じた「金権」の原風景
第二章 柏崎刈羽原発 総裁選に消えた巨額の「闇ガネ」
第三章 東電と角栄王国 角栄と「ミニ角栄」の虚々実々
第四章 金大中拉致事件 首相と外相に贈られた「お土産」
第五章 疑惑の政治決着 「カネ」で外交を蹂躙した角栄
終 章 暗転 そして角栄の「昭和」は終わった
森 省歩[モリ セイホ]
著・文・その他
内容説明
物語は昭和30年代前半の雪深い「角円」に始まる。角栄の名代として地元で隠然たる政治力を行使していた父・角次。息子の出世のためとはいえ株の買い占めにまで手を染めた母・フメ。2人と暮らした過去を持つ人物が明かした赤裸々な内情は、その後の「柏崎刈羽原発事件」と「金大中拉致事件」に連なる原風景でもあった。実に半世紀近くもの時を越えて蘇った「角円人士」最後の衝撃証言。
目次
序章 邂逅―かくして「迷宮の扉」は開かれた
第1章 角円秘録―角次とフメが演じた「金権」の原風景
第2章 柏崎刈羽原発―総裁選に消えた巨額の「闇ガネ」
第3章 東電と角栄王国―角栄と「ミニ角栄」の虚々実々
第4章 金大中拉致事件―首相と外相に贈られた「お土産」
第5章 疑惑の政治決着―「カネ」で外交を蹂躙した角栄
終章 暗転―そして角栄の「昭和」は終わった
著者等紹介
森省歩[モリセイホ]
ノンフィクション作家、ジャーナリスト。昭和36年(1961年)、北海道幌泉郡えりも町生まれ。神奈川県立小田原高等学校卒、慶應義塾大学文学部フランス文学科卒。出版社勤務を経て、平成4年(1992年)に独立。以後、月刊誌や週刊誌を中心に、政治、経済、社会など、幅広いテーマで記事を発表。政治家の素顔や政界の深層に迫ったインサイドストーリーに定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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