出版社内容情報
ムーミンの作者、トーベ・ヤンソン。ヘルシンキのアトリエで撮影を許された日本人カメラマンによる貴重な写真集。ムーミンの作者トーヴェ・ヤンソンの晩年を、ヘルシンキのアトリエで撮影した貴重な記録!
お客をもてなすことが好きで、歌い踊ることを心から楽しんだ。
夏の小さな島暮らしと自由な時間を大切にしていた。
そして、日本が大好きだった――。
しかし、この物語は、その後しばらくトーヴェさんの机のひきだしに入ったまま、ほとんど忘れられていたそうだ。それでも一度、生を受けたムーミンが、消えてしまうことはなかった。消えるどころか、この話を助走にしてムーミンは成長を続け、世界中の子どもたちに愛されていく。
ところがこの作者は、一度たりとも子どものために書いたことはないという。
創作作業というのは個人的なもの。芸術家と作品との孤独な対話だから。でも、作品が完成した後はなによりも読者が大切。多くのインタビューで答えていた通りに、私にも語ってくれた。
――<本文より>
木之下 晃[キノシタ アキラ]
著・文・その他
内容説明
お客をもてなすことが好きで、歌い踊ることを心から楽しんだ。夏の小さな島暮らしと自由な時間を大切にしていた。そして、日本が大好きだった―。ムーミンの作者トーヴェ・ヤンソンの晩年を、ヘルシンキのアトリエで撮影した貴重な記録!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あじ
54
2014年はトーベ・ヤンソンの生誕100周年の節目。至る所でムーミンを見掛けるのはそのためです。著者がトーベの自宅とアトリエを訪れ、おもてなしを受けた終始を語っています。撮影した一枚はトーベが大変気に入り、自身のプロフィール画として使用したそうでその写真も収録されています。身近な人々をモデルにしたキャラもあるそうですが、素朴で飾らないトーベの笑顔を見ていると、ムーミンの面影があるような無いような。取材嫌いだったトーベを外国人として取材出来た著者はかなりラッキー。トーベに手向ける至極の一冊となった事でしょう2014/06/12
ぼんくら
23
とてもすてきな写真集。はにかむように笑うヤンソンさんの笑顔がいい。住まい、アトリエ、キッチンでのいろいろな表情がかわいい。2014/01/27
ワッピー
22
読書会の下調べとして手にとった「美術手帖 トーベ・ヤンソン特集」(2014年11月増刊号)のアトリエ撮影エピソードの記事を読んで。ヤンソンはインタビューも写真も嫌いで、取材を申し込んだときも半ば断られるような対応だったのに、実際に会ってみるとむしろオープンだったという記事や、1944年ごろからずっと使っているアトリエ(伝記)ということを知って感激もひとしお。木之下氏とよほど波長が合ったのか、穏やかな雰囲気のヤンソン、そして近所に住むトゥーリッキとの2ショットまで撮れていて、読者としてもうれしく感じました。2019/04/24
ぱせり
16
壁の本棚。自身・父母・友人の作品。豊富な紙類。どれも興味津々だけれど、一番印象的なのは殆どのページどこにもいるヤンソンさん本人の表情。カメラに向ける表情は、びっくりするほど柔らかい。部屋の空気まで柔らかく変えてしまう。居心地のよさそうな住まい、と思うのは、ヤンソンさんのくつろいだ表情にも拠る。お腹から満たされる美しい写真集。2014/01/20
陽@宇宙望遠鏡⭐︎星と宇宙とロケットが好き
13
ムーミンの生みの親ヤンソン。「音楽を撮る」写真家、木之下晃氏がチャーミングなヤンソンとアトリエを撮影。寝室の五月人形や真っ赤な半纏を大切にして羽織る姿には、思わず笑みがこぼれ落ちる。ムーミンの誕生までや、両親の作品に囲まれたアトリエ、壁面いっぱいの蔵書、世界各地を旅行して入手したテキスタイル等どの写真もヤンソンの笑顔とともに心踊ります!ロフトの蔵書と紙資料に悶絶!2014/02/27