出版社内容情報
『年金情報』編集部vs.AIJ投資顧問・・壮絶な情報戦の後、浅川和彦社長は逮捕された。しかし事件はこれで終わりではなかった
AIJ事件とは、投資顧問会社が保有していた年金資産2000億円を消失させるという前代未聞の詐欺事件だった。情報誌『年金情報』編集部は、早くからAIJ投資顧問の不自然な運用成績に目を付け、潜行取材を続けていた。その結果は誌面にも発表して、業界に警鐘を鳴らしたが、事件は容易に表面化しなかった。事態がようやく動き出したのは2012年2月。AIJに処分が下り、浅川和彦社長らが詐欺容疑などで逮捕された。
政府はこの事件を受けて、2012年9月、突然、厚生年金基金制度の廃止を決定した。国民の「老後の安心」を支える責任がある厚労省、年金官僚たちは、なぜ「豹変」したのか。その背景には、AIJ事件によく似た構図の資産消失事件や、運用に失敗して財政を悪化させている多数の厚生年金基金の存在があった。
日本の年金制度は大丈夫か。厚生年基金制度廃止は「年金制度の終わりの始まり」ではないのか。『年金情報』編集長として、AIJ事件など年金消失事件の深層を取材し、年金制度について知り尽くした著者が書いた、これからの年金受給者、年金受給者必読の書。
●本書の「読みどころ、ポイント」
・AIJ事件をめぐるAIJ投資顧問vs.『年金情報』編集部の「壮絶な情報戦」
・「野村證券史上一番の天才」浅川和彦、「24億円横領、107億円消失」年金基金事務長ら、詐欺師の「意外な素顔」
・MRI事件など、これからも次々と明らかになる資産消失事件の裏側がわかる
・浅川和彦求刑が、6月20日過ぎに予定されている
・年金制度取材20年の「著者」が年金制度とは何か、その仕組みをわかりやすく解説
・いまこの国の官僚が、「年金制度をどう変えていこう」としているかが、みえてくる
はじめに 広がる黒いシミ
序章 神と詐欺師
前編 ピエロ
第一章 虚像
第二章
内容説明
「事件」の裏側を知りすぎた情報誌『年金情報』編集部vs.AIJ投資顧問―壮絶な情報戦の末、浅川和彦社長は逮捕された。しかし事件はこれで終わりではなかった。『年金情報』編集長が続出する年金詐欺事件の深層と、その背後にある官僚、国家の意図を明らかにする。
目次
前編 ピエロ(虚像;増殖;因果;疑惑)
後編 宿痾(豹変;罪と罰;前夜;真犯人)
著者等紹介
永森秀和[ナガモリヒデカズ]
1965年生まれ。格付投資情報センター(R&I)編集部長兼『年金情報』編集長。メーカー勤務後、R&I入社。格付アナリスト、日本経済新聞記者(出向)を経て、92年から資産運用と退職給付制度の専門誌『年金情報』の編集に携わり、2000年に同誌編集長就任。07年に『ファンド情報』を創刊。09年まで同誌編集長を兼務。07年より編集部長。日本証券アナリスト協会検定会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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