木曜日は曲がりくねった先にある

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木曜日は曲がりくねった先にある

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  • サイズ B6判/ページ数 250p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062184069
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

中学受験に失敗し冬眠を決意したミズキと、他人との共感を拒むカナトが、鉱物を通じて、しだいに心を通わせていく青春小説。私はみんなと違う。
そうやってみんなと一線を引きながら、都合が悪くなると線を消す。
ずるい。卑怯。矛盾だらけだ。

中学生になったら本当の人生がはじまるはずだったのに……、私は今も仮の人生を生きている。
佐藤瑞紀(さとうみずき)は、中学受験に失敗し、公立の中学へ通うことになった。学力試験は通ったのに、抽選で落ちた。その事実に苦しむミズキは、中学三年間を冬眠してすごそうと決意する。最小限のエネルギーで、最低限の消費活動をしてすごそう、と。
しかし、体育祭での三人四脚や、理科部からの勧誘、そして小学校のころ気になっていた竹内奏斗(たけうちかなと)との再会によって、なにも感じないはずの心は波立っていく……。

長江 優子[ナガエ ユウコ]
著・文・その他

内容説明

中学受験に失敗し、冬眠を決意したミズキと、特別な感覚を持ち、人との共感をこばむカナトが、鉱物を通じて心を通わせていく。

著者等紹介

長江優子[ナガエユウコ]
1971年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒業。テレビの構成作家として主に子ども番組の制作に携わる。2006年『タイドプール』で第47回講談社児童文学新人賞佳作を受賞。同作品でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カピバラ

23
附属小学校受験を思い出しました。いわゆる、お受験って、ストレスたまるのよねーf^_^;。親からの期待は嬉しく辛いもの。自分が親になるときは気をつけよう。カナトの感覚には、興味がわきました。そうか、宮沢賢治もそうだったのか。普通の感覚では描けない美しさがあるものなー。2014/05/29

ハッピーハートの樹

14
本当の自分なんて、自分では分からないのかもしれません。自分は自分の姿が見られないんだから。自分が思っていることと真逆だったとしても、人からそう見えているのなら、それが本当の自分なんだと思います。でも感じ方なんか人それぞれ。人から何を言われたって、なんて思われたって、清く正しく明るく前向きに生きていれば、きっと大丈夫だよね。/共感覚を欲しいとは思いませんが、書かれた文字、誰かが発した音、この世の全ての事象には、それが生まれた理由・物語があるはずです。それを考えだしたら、どんな時も退屈なんかしてられませんね。2014/05/11

もぺっと

11
中学受験に落ちてしまった中1のミズキが主人公。なかなかやる気がでない、そして本当の自分を出せないといった、中学生をよく描いています。そして、お母さんの気持ちもわからないではないですが、子供を自分の期待するように育てるのは無理ですね。2014/07/16

あかつき号

10
初著者。共感覚というものを初めて知った。一同右へならえ!の学校ではしんどいかもしれないが、個人的には楽しそうな気がする。2016/09/04

びすけっと

10
2013年8月刊。中学受験に「抽選で」落ち、公立で身も心も眠って過ごす(冬眠する)ことを決めたミズキ。でも流されて理科部人生オワタ班に入ることに。カナトの目前の文字に色がついて見えたり、音に手触りがしたりする「共感覚」に共感してミズキは目覚めます。ミズキ、石に恋して「有機生命体は眼中にない」(p.206、富永さん談)キヨキヨ先輩はおもしろいし、読書家で「まったく恋って人をアホにするよ」(p.129)と毒づく富永さんもユニークだし、常に王道を行く鳥羽さんもいい人みたいだから公立での生活も楽しめるよ!2014/04/27

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