ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅

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  • サイズ B6判/ページ数 395p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062184007
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

65歳の定年退職者は、癌で死にゆく友人に、ただありがとうと伝えるために1000キロの道を手ぶらで歩き始めた!心温まる感動長編定年退職した65歳の男が、20年前に同僚だった女性のお見舞いをしたくて、ただただありがとうを伝えたくて、1000キロの道を歩き始める。
去来する人生の苦い記憶と“秘密”を踏み越えながら。
そして巡礼の最後に訪れる、深く静かな感動の救済――

ナショナル・ブック・アワード新人賞受賞作
世界36ヵ国が涙したロードノベル!

自分はいまこの目に映るものの外側にいると同時に内側にもいる、この目に映るものとつながっていると同時にそういうものを突き抜けようとしている。
歩くとは、じつはそういうことなのだ。(中略)
携帯電話などなくてもかまうものか。あらかじめルートを考えなかったから、あるいは道路地図を買わなかったからといって、それがどうした。
自分には別の地図がある。頭の中にある地図が。
これまでに通ってきたすべての場所、これまでに出会ったすべての人からなる地図が。(本文より)

(原題)
THE UNLIKELY PILGRIMAGE OF HAROLD FRY

レイチェル・ジョイス[レイチェル ジョイス]
著・文・その他

亀井 よし子[カメイ ヨシコ]
翻訳

内容説明

定年退職した65歳の男が、20年前に同僚だった女性のお見舞いをしたくて、ただただありがとうを伝えたくて、1000キロの道を歩き始める。去来する人生の苦い記憶と“秘密”を踏み越えながら。そして巡礼の最後に訪れる、深く静かな感動の救済―ナショナル・ブック・アワード新人賞受賞作各国でNo.1のロードノベル!

著者等紹介

ジョイス,レイチェル[ジョイス,レイチェル] [Joyce,Rachel]
テレビ、ラジオ、演劇などの分野で20年にわたって活躍。『ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅』で小説の分野にも進出。2012年に刊行されるやいなやブッカー賞候補にノミネート。同年National Book Awardsにより「今年最も期待される新人作家」に選ばれる。イギリスのグロスターシャーに暮らす

亀井よし子[カメイヨシコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

345
半年前に定年退職し、今はささやかな年金生活を送る65歳のハロルドが突如、巡礼に旅立った。もっとも、本人には巡礼という意識はなかったのだが。イングランドのほぼ最南端のキングスブリッジから最北端のベリックまで、ひたすらに徒歩で87日間、627マイル(1009km)の旅だ。その間、彼は少年時から今に至る自分の人生を断片的に回顧する。そして、その回顧はしだいに意味を変容してゆく。そこがロードノヴェルとしての真骨頂である。ハロルド、モーリーン、デイヴィド、クウィーニーと4人の人生がそこに浮かび上がる。果たして⇒2017/12/27

けい

86
典型的な壊れた家族、そして不幸な生い立ちを持つハロルド・フライ。彼の所に元同僚の女性から手紙が届く。彼女は末期の癌患者で余命幾ばくもなく。800キロ離れた彼女の元を徒歩で訪れること思いもよらず思いつくハロルド。彼は旅の途中で人々と出会い、自分自身を見つめ直すことによって自身の人生を追体験していきます。彼の旅を通じて、妻であるモーリーンも同じように人生を振り返っていきます。淡々と語られる登場人物達の人生や思いが、時に厳しく、時に穏やかに読み手側の心にしみてくるいい物語でした。2014/10/11

KAZOO

74
最初読み始めたときは、こんなことあるのかなあという感じでしたが、そのうち引き込まれてしまい最後まで読んでしまいました。巡礼の旅ということが書いてあるのである程度予想はつきましたが、人間のあたたかさや奥底にある真摯なものがあらわれているという気がしました。最後近くに主人公が出す手紙や最終章などではやはり涙なくして読めませんでした。2015/04/10

ぶんこ

72
余命いくばくもなく、身内が一人もいないクウィーニーがホスピスから出した手紙。受け取ったのは、唯一優しく紳士だった元同僚のハロルド。手紙を出したクウィーニーの気持ちが切実に思え、それに応えようとするハロルドを応援するような気持ちになって読み進みました。両親から必要がない子として扱われてきたハロルドが、運命的に遭遇したモーリーンとの結婚。しかし哀しい出来事で夫婦関係が破綻していました。ハロルドもモーリーンも、お互いが思っている事を正直に伝えられない様子が辛い。巡礼のような旅を続け、夫婦が再生したのが嬉しい。2016/08/12

はる

72
元同僚の女性が難病だと知ったハロルドは、ある想いを込めて、彼女に会うために遥かな道のりを歩き始める…。ハロルドと共に苦しい旅を続けるような気分になります。映像的な文章だなあと思いましたが、脚本家でしたか。優しさだけではなく、現実的な厳しさもきちんと描かれたストーリー。ハロルドと妻モーリーンの気持ちが次第に変化していく様子が素晴らしい。旅の終わりは切ないものでしたが、静かで温かいラストシーンがとても綺麗でした。2016/07/03

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