出版社内容情報
香りを“聞く”ことができない砂凪は、自分が暮らす高い山に囲まれた町が、かつて海だったことを知る。意外な事実が砂凪を導く。中学2年生の砂凪(さなぎ)の家は、古い門前町でお香をあつかう「香老舗みつしま堂」を営んでいる。しかし砂凪は、香りをうまく“聞く”ことができない。
2学期のはじめ、砂凪が小学生のときによく遊んでいた同級生の悠介が、突然学校に来なくなってしまった。
一方、同じく遊び友だちだった蒼は、当時“幽霊屋敷”に仲良し4人組で埋めたタイムカプセルを掘り返そうとして、警察沙汰になってしまう。どうしてもタイムカプセルを取り戻したい蒼は、再度、砂凪たちと幽霊屋敷に忍びこむが、今度はそこで暮らす“死神じじぃ”に見つかってしまう。死神じじぃは、タイムカプセルをわたす代わりに、砂凪たちにある取引を持ちかけるが――。
悠久の時間と偶然の産物である香木。遠い昔を今に伝えてくれる化石。気の遠くなるような交配の末にうまれる金魚。それらのモチーフに、それぞれの思いをかかえて今を生きる中学生の4人と、冤罪で人生を傷つけられた老人との出会いが重なり、思いがけないハーモニーを奏でていく。
樫崎 茜[カシザキ アカネ]
著・文・その他
内容説明
中学2年生の砂凪、珠季、蒼太、悠介は、小学校時代は仲良し4人組だった。砂凪の家はお香屋だが、砂凪は香りを“聞く”ことができない。その欠落感を埋めるように、砂凪は出来損ないのランチュウの稚魚をもらい受ける。そんなある日、かつて埋めた4人のタイムカプセルを掘り起こすために“幽霊屋敷”に忍び込んだ砂凪たちは、死神じじぃに見つかってしまう。死神じじぃはタイムカプセルと引き換えに、自分に協力するようにいうが…。
著者等紹介
樫崎茜[カシザキアカネ]
1980年、長野県生まれ。2006年、講談社児童文学新人賞佳作受賞。デビュー作『ボクシング・デイ』にて、椋鳩十児童文学賞受賞。『満月のさじかげん』にて、日本児童文学者協会新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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