出版社内容情報
世界中で暮らす日本人の子どもが書いた詩の数々を、長田弘の選評とともに。激動の世界で生きる彼らのみずみずしい言葉が感動的です。子どもの目から見ると世界はこんなにおもしろい!
世界各国でくらす日本の小中学生の詩を長田弘が選び評した、新しい詩集
詩人と子どもたちのことばのキャッチボール
大事なことばは、どんなときにも一つです。Here I am と言えることば。
心の地球儀をくるくる回して、Here I am とゆびさすことのできることば。
この世界の空の下で、きみたち一人一人が、それぞれの場所で、そのときこの地球から受けとった、これは、きらきらしたことばの贈りものの目録です。
――長田弘
長田 弘[オサダ ヒロシ]
著・文・その他
内容説明
子どもの目から見ると世界はこんなにおもしろい!世界各国でくらす日本の小中学生の詩を長田弘が選び評した、新しい詩集。
目次
世界を見つめる
世界で話す
世界であそぶ
世界で空を見あげる
世界を食べる
世界に祈る
著者等紹介
長田弘[オサダヒロシ]
詩人。1939年福島市生まれ。毎日出版文化賞、桑原武夫学芸賞、講談社出版文化賞、詩歌文学館賞、三好達治賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokotoko
41
日曜日に読みました。きっとお家の都合で異国で暮らすことになった、日本の子ども達が書いた詩集です。もうね、ただただ、みずみずしいです。ひたむきに自分の周りを見つめ、感じたまま、自分らしい言葉に変えています。強そうだったり、心細そうだったり、何かに気づいたようだったり・・・。文章なのに、その眼差しを近くで見ているような感覚に、おちいりました。読み終えて思ったのは、ただ1つ。仲間になりたいなぁー!ということです。素直でありたいです。そして、いつか、長田さんのように、あたたかく深い眼差しで子ども達を見つめたい。2016/04/17
サルビア
13
長田弘編著の海外子女文芸作品コンクールで選ばれたこどもたちの詩。その中で、わたしの名まえ わたしの名前は花 どうして花なの? おかあさんにきいてみた。 「あなたが生まれたそのしゅんかん、おかあさんにはとってもきれいな、なの花ばたけが見えたのよ。」 そうかだからわたしは花なんだ 日本の花はさくら ニューヨークのしゅうの花はバラ みちをあるいているだけでもたくさんの花を見ることができる せかい中にはみたことのないようなきれいな花がたくさんあるんだろうな 赤、ピンク、むらさき、青、水色、オレンジ 2021/07/15
けんとまん1007
13
海外在住の子どもたちの詩集。いくつかのカテゴリーに分かれているが、とてもいい。クスっときたり、じ~んときたり、なるほどね~となったり、興味が尽きない。その国の風土・文化だけでなく、離れることで、日本のことも見えてくるというが素晴らしい。大人の詩では、こうはいかないのだ。それにしても、いつも思うことがある。子どもたちの詩、そういう詩を書くこころをずっと持ち続けてほしいと。自分は・・・・まあ、それは置いておくことにしようかな^^;2014/08/19
チロル
10
図書館本。子どもの詩集は本書で4作品目。そして本書は、海外に住む日本の(国籍のある)子どもが作り出した作品がおさめられている。主にアメリカ合衆国に住んでいる子の作品が多かった🇺🇸 当時、アラブ首長国連邦に在住していた子の『なんのいろ?』砂漠の砂の色が「みどり / オレンジ / ちゃいろ / くろ…」「さばくの / いろは/ みんなおなじだとおもっていたよ」「でも / ちがったよ」自分の目で見ないと分からないこともあることにハッとさせられた。当時、ドイツに引っ越した子の『フランクフルト』…↓2023/11/05
ヒラP@ehon.gohon
10
海外で生活する日本人子女が、これほど広域にわたっていることに驚きました。それぞれが純粋な目で日本との違い、日本との共通点、異文化での発見を描いています。 作品としての精度ではなく、言葉に出して体言している詩の作品集として、興味深く読みました。2019/02/27