出版社内容情報
治療法のない難病に冒された幼い娘とその家族。フランスの女性ジャーナリストが自らの体験を綴ったベストセラー、ついに日本語版発売
夫と4歳の長男、まもなく2歳を迎える娘。なに不自由のない幸せな家族を思いもかけない病魔が襲う。
2歳の誕生日を迎えたその日、娘タイスが異染性白質ジストロフィーという難病に冒されていることがわかり、「2年から5年の余命」という宣告を受ける。しかもそのとき、彼女はすでに3番目の子どもを身ごもっていた。
あらゆる運動機能を侵され、視力、聴力、嗅覚といった五感も奪われて死に至る、非常に過酷な病を前に、彼女は決心する。長く生きられないのであれば、残された人生を、それがどんなに短いものであれ、精いっぱい生きさせたい
生まれてきた次女にもまた同じ病気が見つかる。すぐに骨髄移植を行えば助かる見込みがあることを知った彼女は、新生児の移植手術に挑む一方で、目に見えて衰えてゆくタイスの生活を支え続ける。彼女の周囲には、多くの人びとの支援の輪が広がる。しかし、この輪を支えていたもの、それは輪の中心にいたタイスの愛であったことに著者は気づかされる。
2011年、フランスでベストセラーとなったノンフィクション。すでに17ヵ国で翻訳、出版されている。
【著者紹介】
パリ在住の元ジャーナリスト。4人の子どもの母親。現在は活動をやめ、執筆及び家族に集中。フランスでは「Paroles de patients (患者の証言)賞」及び「Le Pelerin誌証言賞」を受賞。
内容説明
「余命は2~5年」。不治の病に冒された2歳の愛娘に下された非情な宣告。そして、生まれてきた次女にも同じ遺伝性疾患が…。あらゆる運動機能を侵され、五感もすべて奪われた幼い娘・タイス。泣くことすらできないのに、愛することはできる…。たたそれだけを、あらん限りの力で…。いくつもの痛手を、障害を、衰えを越えて…。フランスの女性ジャーナリストが自らの体験を綴ったノンフィクション。
目次
1 「あなたにはわからないだろうけれど…」
2 今だけを生きる
3 言葉のない「愛」
4 「私はここにいるから」
5 決定的な宣告
6 愛しているという証
7 素晴らしき家族
8 タイスの誕生日
9 その夜…
著者等紹介
ジュリアン,アンヌ=ドフィーヌ[ジュリアン,アンヌドフィーヌ] [Julliand,Anne‐Dauphine]
パリ在住の元ジャーナリスト。4人の子どもの母親。現在は活動をやめ、執筆及び家族に集中。フランスでは「Paroles de patient(患者の証言)賞」及び「『Le Pelerin』誌証言賞」を受賞
平野暁人[ヒラノアキヒト]
翻訳家。一橋大学大学院言語社会研究科博士課程在籍。フランス国立東言語文化研究所、社会科学高等研究院などへ遊学の末、翻訳業へ。戯曲から精神分析、ノンフィクションまで幅広く手がける。また演劇専門の「言語文化仲介者」として平田オリザ氏率いる劇団・青年団をはじめ、静岡県舞台芸術センター、ジュヌビリエ国立演劇センター、カーン国立演劇センターなど国内外に複数の拠点を置き活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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