出版社内容情報
デジタルが及ぼす脳への影響を、脳科学者が科学的に分析。子どもの成育を阻害する危険性を指摘し、ドイツでベストセラーの注目の書。
世はあげてデジタルの時代です。ネット、ケータイ、ゲームなどなど、デジタルは、私たちの暮らしに深く浸透し、かつ、さらなる進化を続けています。もはやデジタルなしに、人間社会は成り立ちません。
しかし、人間は生まれたときから無際限にデジタルのシャワーを浴び続けて本当にいいのか、という根源的な疑義を呈するのが、本書の著者マンフレッド・スピッツアーです。
少なくとも、子どものときからデジタル漬けになると、明らかに脳の健全な生育を阻害する、というのです。
すぐれた脳科学者である著者は、このことを感情論ではなく、膨大な科学的データによって明らかにしていきます。
たとえば、幼いときから、パソコンで検索することを当然とする教育と、検索ではなく自らの手を使って調べる教育を受けた子どもで、脳の発達にどのような違いが出るのか。
あるいは、暴力的なシーンのあるゲームに熱中した子と、そういうゲームに触れなかった子では、どのような違いが出るのか、などなど。
ケータイ、パソコン、ゲームなど、子どもはおびただしいデジタル環境のなかに産み落とされます。それをそのまま放置して、本当にいいのか。
脳科学の見地からの、現代社会への警告の書です。
目次
緒言 Googleはわれわれを愚かにするか
第1章 ロンドンのタクシー
第2章 自分はどこに?
第3章 学校:読んで書かないでコピーとペースト
第4章 脳に登録するか、それともクラウドの中に放り出すか
第5章 ソーシャル・ネットワーク
第6章 ベビー・テレビとベビー・アインシュタインDVD
第7章 保育園にラップトップ?
第8章 デジタル・ゲーム:悪い成績
第9章 デジタル・ネイティヴ:神話と現実
第10章 マルチタスキング:損なわれる注意力
第11章 セルフ・コントロールvs.ストレス
第12章 不眠、うつ病、依存症とその身体への影響
第13章 見て見ぬふり? 何も起こらないのはなぜ?
第14章 どうしたらよいのか?
【著者紹介】
1958年ドイツ・レングフェルト生まれ。フライブルク大学で医学と哲学のダブルドクターを修め、1989年に精神医学の教授資格を獲得。1990年1997年までハイデルベルク大学精神科医長。ハーバード大学、オレゴン大学の客員教授を歴任。1997年ウルム大学精神科主任教授に着任、98年から同大学精神科クリニックを率いる。専攻は、脳の認知プロセス研究。ドイツのニューロ・サイエンスの旗手として注目を集め、バイエルン放送局が運営するBR-alphaという教養番組の司会も務めている。主な著書に Geist im Netz(1996年。邦訳『脳ー回路網のなかの精神』新曜社2011年)など多数。本書は、発売と同時に、ドイツではベストセラーにランクインして、幅広い注目を集めた。
内容説明
ゲーム、ネット、パソコンによる学校教育…デジタル・メディアが子どもの脳を蝕む!ドイツの著名な脳科学者による世界注目の警世の書!膨大な研究データに基づき恐るべき実態を徹底解明!
目次
Googleはわれわれを愚かにするか
ロンドンのタクシー
自分はどこに?
学校:読んで書かないでコピーとペースト?
脳に登録するか、それともクラウドの中に放り出すか
ソーシャル・ネットワーク:face to faceに代わるFacebook
ベビー・テレビとベビー・アインシュタインDVD
保育園にラップトップ?
デジタル・ゲーム:悪い成績
デジタル・ネイティヴ:神話と現実
マルチタスキング:損なわれる注意力
セルフ・コントロールvsストレス
不眠、うつ病、依存症とその身体への影響
見て見ぬふり?何も起こらないのはなぜ?
どうしたらよいのか?
著者等紹介
シュピッツァー,マンフレド[シュピッツァー,マンフレド] [Spitzer,Manfred]
1958年ドイツ・レングフェルト生まれ。フライブルク大学で医学と哲学のダブルドクターを修め、1989年に精神医学の教授資格を取得。1990年~1997年までハイデルブルク大学精神科医長。ハーバード大学、オレゴン大学客員教授を歴任。1997年ウルム大学精神科主任教授に着任、98年から同大学精神科クリニックを率いる。専攻は、脳の認知プロセス研究。ドイツのニューロサイエンスの旗手として注目を集め、バイエルン放送局が運営する教養番組BR‐alphaの司会を務める
小林敏明[コバヤシトシアキ]
1948年、岐阜県生まれ。1996年ベルリン自由大学学位取得。ライプツィヒ大学教授資格取得を経て、ライプツィヒ大学東アジア研究所教授。専攻は哲学、精神病理学
村井俊哉[ムライトシヤ]
1966年大阪府生まれ。京都大学医学部卒、医学博士。マックスプランク認知神経科学研究所(ドイツ)、京都大学医学部附属病院助手などを経て、京都大学大学院医学研究科教授(精神医学)。専門は臨床精神医学、神経画像学、高次脳機能障害の臨床(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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