伏見稲荷の暗号 秦氏の謎

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伏見稲荷の暗号 秦氏の謎

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062180795
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0021

出版社内容情報

日本各地に三万あるという「お稲荷さん」。なんでこんなにたくさんある? なぜ狐? 伏見稲荷を祀りはじめた渡来人秦氏の謎に迫る。

伏見稲荷大社と秦氏は、「古代史最後の謎」ではなかろうか。    
稲荷信仰最大の謎は、社数が多いことだ。日本各地で祀られ、八幡神と並び、祠の数で他を圧倒している。
その一方で、「なぜ狛犬ではなくキツネが結界を守るのか」その理由が、はっきりとしない。
 伏見稲荷を祀りはじめたのは秦氏だが、秦氏も謎めく。
 秦氏は朝鮮半島南部から日本列島にやってきた渡来人だ。山背地方(京都府南部)に根を張り、殖産に務め、ヤマト朝廷を豊かにした人々である。
 秦氏はアメーバのような存在で、血のつながりで固まっていたのではなく、大規模な職能集団と考えた方がわかりやすい。飛鳥時代に秦河勝が聖徳太子に寵愛されたという話は有名だが、秦河勝以外で、歴史に名を残した人物がいなかったのは、そのためだ。
 もちろん、だからといって、秦氏が日本の歴史に影響力を持たなかったのかといえば、そんなことはない。「日本の基層文化を築きあげたのは秦氏だった」といっても過言ではない。                                        なぜ、古代で最大の勢力を誇り、日本の基礎を築いた秦氏が、差別される民になっていくのか。なぜ稲荷信仰は、日本各地に伝播していったのか。
 古代史最後の謎を、解き明かす。

第一章

内容説明

秦氏はなぜ歴史の表舞台から消えたのか!?伏見稲荷大社と渡来系の秦氏に秘められた「古代史最後の謎」の解明に迫る。

目次

第1章 伏見稲荷の不思議(日本人的感性とキツネ;太古の日本人の信仰を色濃く残す稲荷信仰 ほか)
第2章 太秦広隆寺の不思議(広隆寺に残されたユダヤ?;広隆寺の歴史 ほか)
第3章 差別される殖産的氏族=秦氏(なぜ中大兄皇子らは秦氏に頼らなかったのか;神聖な存在が零落して差別される者になった? ほか)
第4章 聖者殺しと秦河勝(秦河勝をめぐるどうしても解けぬ謎;なぜ中大兄皇子と中臣鎌足は蘇我入鹿を殺したのか ほか)
第5章 秦河勝の背負う十字架(なぜ秦河勝は祟るのか;なぜ芸能と秦河勝が結びつけられたのか ほか)

著者等紹介

関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市に生まれる。歴史作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たいぱぱ

15
秦氏=ユダヤの失われた部族説が好きな(浪漫を感じる)僕としては、がっかりな内容だった。面白い部分もあったが、何だかよくわからないところもある。本書を読んでいて、わかり易く書かれた古事記や日本書紀が読みたくなった。伏見稲荷が何であんなに鳥居が並んでるか不思議で不気味だった。どの本で知ったことか忘れたけど、江戸時代に伏見稲荷ブームが起こり皆がこぞって鳥居を寄贈したからとわかり、「なんじゃそりゃ!」と思ったことを思い出した。2013/10/31

とし

7
日本の古代史において謎が多い「秦氏」について考察した本。日本の神社のなかで、稲荷神社がなぜこんなに多いのか、というのは、確かに不思議な話だと思う。秦氏が血縁集団でなく、渡来人の擬制的で人工的な職能集団の氏族だったという見解にはまったく同意する。「聖徳太子はいなかった」という独自の見解をもって歴史を見る作者の著作だけに、史実をどう見るかは読者にゆだねられてる部分が多いが、知識不足の自分的にはいろいろと面白い部分が多かった。2015/08/29

m

4
最初は面白かったが中盤あたりから失速。謎が解けた感じはしないが色んな説があり、それを知るのもまた面白い。2018/12/21

bookthinker

2
日本の神話と大化の改新前後の基礎的知識がなくて、読んでいて苦しかった。 日本には、縄文人、弥生人、アイヌ民族の大きく3つの民族から成ると思っていたが、そうではなく、想像以上に大陸から多くの民族が渡り、日本文化に浸透どころか日本文化そのものの礎を築いたのだということが分かった。日本書紀をはじめとする地域に伝わる民話は一つ一つの信憑性については疑わしいと思うのだが、全体を見渡して共通点を抽出し、仮説を立てるといった活用方法をするのかと勉強になった。2021/02/27

Hiroki Nishizumi

2
祟りね、古代史は証拠が無いのでなんとでも言えるし、なんとも言えないな。2019/01/27

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