密話

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密話

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  • サイズ B6判/ページ数 157p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062180375
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

断るか、叶えるか。児童文学の新鋭が描く、戦慄の名作。はじめてできた友だちの、“お願い”。特別な力は何のためにあるのだろう?

メアリーに初めてできた友だちは、小学六年生の男の子、マミヤくん。マミヤくんはとても見た目のいい男の子で、メアリーにいつも“お願い”をする。先生が、生徒が、少しずつ教室から姿を消す中、クラスメイトのカセくんは、マミヤくんと止めようとする。メアリーは“お願い”を叶え続けるのか、それともーー。

内容説明

メアリーに初めてできた友だち、マミヤくん。マミヤくんはとても見た目のいい小学六年生の男の子で、メアリーにいつも“お願い”をする。先生が、生徒が、少しずつ教室からいなくなる中、クラスメイトのカセくんは、マミヤくんを止めようとする。メアリーは“お願い”を叶え続けるのか―。児童文学の新鋭が描く、戦慄の名作。手に汗にじむ展開、慟哭のラスト。

著者等紹介

石川宏千花[イシカワヒロチカ]
1969年生まれ。女子美術大学芸術学部卒業。『ユリエルとグレン』で第48回講談社児童文学新人賞佳作を受賞しデビュー。同シリーズは第43回日本児童文学者協会新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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モモ

40
下水道に住む「人」ではないメアリー。ずっと一人で生きてきたメアリーだったが、自分を怖がらない小学生のマミヤ君と友だちになる。メアリーは、マミヤ君が嫌だと言う相手を、あらゆる手段で追いやる。だが、中立の立場を貫くカセ君に接して、自分の過ちに気付く。自分にとって嫌な相手を遠ざけても何の解決にもならない。嫌な話になるかと思いきや、自分を好きになってもらえないと攻撃に転じる男の子を戒める話だった。メアリーは恐怖を与えることでマミヤ君を救おうとしたが、そうした子の心を救えるのは母あるいは家族の愛だけだと思う。2020/04/26

風眠

18
たとえば美しさとか、正しさとか、優しさ。見た目に惑わされていないかとか、自分の価値観はあっているのかどうか、とか。そういうの、どこで線引きされるのだろう。いいところも悪いところも、持って生きている私たち。ひとりぼっちの夜、ゆがんでしまった寂しさを書き留める少年のノート。きれいな顔で微笑みながら、メアリーに「お願い」をする少年と、大好きな友達の「お願い」だから、知らずに罪を重ねていくメアリー。そして自分の罪に気づいたあとのメアリーの決断。容赦なく哀しくて、寂しくて気高いヒロインに胸打たれる物語。2013/05/20

スイ

17
怖い、そしてとても切ない。 疑うことを知らない子どもが、悪意ある人ならざるもののを信じてしまう話は割合あるけれど、その逆は新鮮だった。 結末の描き過ぎなさも好き。2022/09/04

ばいきんまん

14
得体の知れない生き物、メアリー。くさい。醜い。いるはずのないもの。こんな風に書かれているのに、詳細な容姿は描かれていない。頭の中で思い描くメアリーは、読み手によって全く異なるだろう。自分は友達とすら思われていなかったのに、利用されていただけなのに、それでも「友達のマミヤくんを助けたい」「間違っていると気付かせたい」と願うメアリー。届いたかな。児童書・YAコーナーではなく、一般書架に配置されてあったのが意外。2013/04/19

ずんだ☆

13
〚★★★☆☆〛マミヤ君の心にあるぽっかり空いた黒い空洞を恐怖で埋めるってのも、いかがなもんかな。恐怖感からは何も生まれないよ。2016/01/16

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