アルツハイマーはなぜアルツハイマーになったのか―病名になった人々の物語

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  • サイズ B6判/ページ数 369p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062180078
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0098

出版社内容情報

パーキンソン病、アルツハイマー病……病名を切り口にひもとく脳科学や神経学の世界。知的興奮を呼び起こすドラーイスマの世界。パーキンソン病、アルツハイマー病、アスペルガー症候群……病気や症状には発見者や患者の名前がつけられているものも多い。
よく目にする神経疾患・脳疾患の名称ははどのような経緯で名づけられたのだろうか? 
シャルル・ボネ症候群、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、クレランボー症候群、カプグラ症候群、コルサコフ症候群、ジャクソン型てんかん……。
病名を切り口にして脳科学・神経学をひもとく、ユニークなメディカルヒストリー。ロングセラー『なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか』のドラーイスマが挑む知的冒険。

前作『なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか』に贈られた好評
「なじみ深いはずの記憶の不思議さにあらためて気づかされた」…竹内薫さん(サイエンスライター)
「脳科学本が氾濫する中、信頼にあたいする本!」…斎藤環さん(精神科医)

はじめに 「ドラーイスマ症候群」がありえない理由
第1章 夕闇迫る頃、彼らがやってくる  シャルル・ボネ症候群
第2章 苦しい震え パーキンソン病
第3章 フィニアス・ゲージの死後の徘徊 
第4章 ケレスティヌスの予言 ブローカ野
第5章 ライデン瓶の火花  ジャクソンてんかん
第6章 シベリアのブランデー コルサコフ症候群
第7章 死ね、このバカ! ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群
第8章 もつれた迷路  アルツハイマー病
第9章 神経学のメルカトル ブロードマンの脳地図
第10章 狂気の大本 クレランボー症候群
第11章 分身にお茶を カプグラ症候群
第12章 小さな教授たち アスペルガー症候群
第13章 カルダーノ的な科学停止


ダウエ・ドラーイスマ[ダウエ ドラーイスマ]
著・文・その他

鈴木 晶[スズキ シヨウ]
翻訳

内容説明

パーキンソン病、アルツハイマー病、アスペルガー症候群、シャルル・ボネ症候群…よく目にする神経疾患・脳疾患の名称はどのような経緯で名づけられたのか?病名から脳科学・神経学をひもとく、ユニークなメディカルヒストリー。

目次

夕闇迫る頃、彼らがやってくる―シャルル・ボネ症候群
苦しい震え―パーキンソン病
フィニアス・ゲージの死後の彷徨―ゲージ・マトリックス
ケレスティヌスの予言―ブローカ野
ライデン瓶の火花―ジャクソンてんかん
シベリアのブランデー―コルサコフ症候群
死ね、このバカ!―ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群
もつれた迷路―アルツハイマー病
神経学のメルカトル―ブロードマンの脳地図
狂気の本拠地―クレランボー症候群
分身にお茶を―カプグラ症候群
小さな教授たち―アスペルガー症候群
カルダーノ的な科学停止

著者等紹介

ドラーイスマ,ダウエ[ドラーイスマ,ダウエ] [Draaisma,Douwe]
オランダ、グローニンゲン大学の心理学史教授。オランダ語版『Waarom het leven sneller gaat als je ouder wordt』(2001)で、いくつかの科学賞、文学賞を受賞している

鈴木晶[スズキショウ]
1952年東京生まれ。東京大学文学部卒。現在、法政大学国際文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

20
2006年初出。全て正しいわけではないが、シャルル・ボネ症候群は精神障害 のない老人の幻視にのみ適用されるべき主張という(32頁)。患者は両眼に損傷がある(37頁)。老化が色々な症状を来たす(41頁)。パーキンソンは1805年、『痛風の性質と治療』を出版した。40歳頃発症、遺伝要素あり、野菜を食べ、アルコールを控えるよう勧めている(52頁)。はい。ブローカの法則とは、言語中枢は利き手と逆にあるもの(115頁)。  2014/09/10

くさてる

14
シャルル・ボネ症候群、パーキンソン病、コルサコフ症候群などなど、人命が由来になった病気や障害について、その症状や歴史についてまとめた内容。真面目な語り口で、面白おかしいものではありませんが、ひとつひとつの名前が背負う物語には圧倒されるものがありました。2020/06/20

たまご

13
いやー,面白かった♪ 古今の神経内科・精神科の大家の考え方や,現在までの流れなどが,さっくりとうまく,かつユーモアも交えてまとめてあります.師匠のツボだと思ってたら,すでに英語版で数年前読んでたようで.さすが師匠・・・. 昔の先生方は,患者さんを同じ人間の視点で記録していたのですね.でも,その時代の視点から抜け出すのは困難と.19世紀の(今も・・・?),男性で欧米人が偉いという視点が,意図しない結果として出てしまうことのおそろしさ.今現在のフィルターはどんなことにかかっているのだろう.2014/07/20

DEE

10
タイトルのアルツハイマーをはじめ、パーキンソン、ウェルニッケ、ブローカ、ブロードマンと医学系の教科書でおなじみの名前が並ぶ。 今ほど医療技術がない時代、症状の観察だけで診断をくだすのは至難の業だったろう(もちろん今だって難しいのだろうけど)。 それを現在でも通じるようなガイドを示した彼らの名がつけられた疾患を巡る物語。 説明も専門的だし言い回しもちょっと難しいけど、ひとことで病気と言っても実に色々な側面があるのだと感心させられる。2021/05/15

千代

2
図書館本。アルツハイマーやパーキンソンだけじゃなく、結構色んな人命由来語があるのが分かった。最初に病気を発見した人が自分の名前を冠した病名を発表したのかと思いきや、そうでもなかったのは意外だった。2014/08/31

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