出版社内容情報
次々に話題作を発表する旬な女性作家たち。金原ひとみ、綿矢りさ、本谷有希子など、目が離せない6人の創作の根源に迫る。
「スリリング」で目が離せない6人の女性作家。それぞれの特質を、最新作を中心に抽出してゆく。第一章 鹿島田真希と論理のエチュード第二章 本谷有希子の「荒事」的表現第三章 綿矢りさと消費社会の神話第四章 金原ひとみの「私」曼荼羅第五章 島本理生と「私」の進化第六章 柴崎友香と映像的人間の夢
【著者紹介】
1972年生まれ。2006年「乖離する私――中村文則」で第49回群像新人文学賞優秀作受賞。
内容説明
現代文学を牽引する6人の女神たち。同世代の女性批評家による、リアル評論集。
目次
鹿島田真希の論理のエチュード
本谷有希子と現代の「荒事」
綿矢りさと消費社会の神話
金原ひとみの「私」曼荼羅
島本理生と語り手たちの小歴史
柴崎友香と映像的人間の夢
著者等紹介
田中弥生[タナカヤヨイ]
1972年、神奈川県生まれ。2006年「乖離する私―中村文則―」で第四九回群像新人文学賞優秀作受賞。書評、文芸時評などを幅広く担当する。『スリリングな女たち』が初めての単行本(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
aoneko
3
作者の同世代にあたる日本の三十代以下の女性作家に焦点をあてた書評集。かなり丁寧に解読されていて、どれも興味深く読んだ。綿矢りさ『かわいそうだね?」評の「消費社会で女たちは価値体系のニンフになって生きる」ことで埋められた実体は土に埋まっているという見解には、なるほど。柴崎友香作品は「物質世界よりも語り手の視覚のほうが先にある」と指摘、そこにメディアの進歩にともなう人間の感覚の変形をみる。他人のこういう見方もできる、こんな風にも読める、の話を聞くのは面白い。2012/12/02
バーベナ
3
30代以下の女性作家6人を取り上げた書評。1冊ごとではなく、作家そのものの個性を作品を通して語る。読んでみたくなったぞ。2012/11/24
n
2
自分が何かを書くときは、ほぼ何もわからずに書いている。方角もわからずに必死に鶴嘴を振るっているだけだ。動機は時々「わかってほしい」とか、ただ「伝えたい」とかそんなものだ。だからここまで読める人がいる、というのは、書く人間にとっては救いになるのだと思う。読める人に掛かれば、名詞一つとっても、書き手さえ預かり知らぬ啓示の埋め込まれたコードになるのだなと思った。読むとは、新たな作品を生み出すことだ。こんなふうに読むことは一生できないが、こんなふうに読める人がいるならどんなことを書いたって平気だと思わされる。2026/06/03
aaachan
1
表紙の女の子かわいい2014/10/10
recode
1
凄く良かった。「こんな読み方もあるのか」と驚くような解釈が沢山あって面白い。全体的に感じるのは、同じ作品を読んでいても男性と女性では随分感じ方が違うんだなということだ。なんというんだろう、女性ならではのヘテロな感性が感じられる。僕たちが何となく感じている、日常に潜む暴力──作家はときとしてそのような暴力を背景に抽象化し普遍化された物語を描いたりするわけだけど、読者がそれを正確に理解出来ることは少ない。しかし田中弥生は、日常の影に潜む彼女達の声を掬い上げて明確に言語化している。2012/12/02




