出版社内容情報
数々の詐欺を取材し、しかも自ら振り込め詐欺被害にあったから書ける、騙す者と騙される者の「共犯関係」とは。詐欺師の生音声付き!
ベストセラー『悪徳商法』著者、すなわち詐欺問題のプロが、
振り込め詐欺に引っかかってしまった!
自分を引っかけた見事な仕掛け、その正体とは?
悔しさを抱えながら全国の最新詐欺事例を取材する。
結果分かったこと――「自分も含めて、騙される側にも責任がある」!
「恋人商法」で高額な宝飾品を買わされた。
でも、「彼女にも事情があるはず」「彼女が助かるのであればいい」
といって被害届を出そうとしない人がいるという事実。
海外のロト(宝くじ)を取り扱う会社から送られてきたDMを開封。
「●●万円当選しました!手続きを」という内容に、
深く考えもせず同封された用紙に記入して返送。
その後、多額の契約金や違約金を詐取されることになる。
アクセスもしないのに、なぜロトに当選したのか。
どうやって自分の住所や名前を知り得たのか。
それらに、疑問すら感じない人がいるという事実。
いきなり「おめでとうございます。ご当選されました。
賞品を受け取りに来てください」
という電話に「ラッキー」を連発。
結果、強引に別の高額商品を買わされる。
身に覚えのない“当選”に、何の疑いを持たず、
受け取りに出かける人がいるという事実。
ただほど怖いものはない、と知りながら、疑いもなく
見知らぬ部屋の扉を開ける人たちがいるという事実。
マルチ商法やネットワークビジネスでは、
携わった瞬間、自分が加害者に変身する。
それでも「成功のため」と自分に言い聞かせて
参加する人が後を絶たないという事実。
これらの事実を前に、著者はこう結論づける。
あなたも、あなたも、あなたも、「騙されたがる予備軍」なのだ。
進んで騙されてしまう「善良な私たち」。
その実像を追うルポルタージュ、ここに完成。
そして、再度かかってきた振り込み詐欺電話。
準備万端、録音機材を用意してリベンジを挑む。
その顛末とは?
フジテレビ「知りたがり!」放映で大反響を呼んだ「詐欺師の生音声」CD付き!
オビ推薦文:宮崎学(作家)
編集協力:飯塚英明(弁護士)
第1章 「振り込め詐欺」
騙されるはずがないと思う人ほど騙される話
~詐欺師にカモられたプロの嘆き~
第2章 「恋人商法」
加害者に感情を移入し、敢えて騙されようとする人の話
~彼女が悪いんじゃない。そうし向けた会社が悪い~
第3章 「当選(オトリ)商法」
電話の相手を勝手に「いい人」と判断し、騙される話
~だって、悪い人には思えなかったんです~
第4章 「訪問販売」
納得ずくで騙される人の話
~遠くの身内より、近くの他人~
第5章 「多重債務」
破産承知で借金をつづける人の話
~借りてくれっていうから、借りてやって何が悪い~
第6章 「ネットワークビジネス(マルチ商法)」
騙される側から騙す側にシフトする話
~悪の道、みんなで渡れば怖くない~
第7章 「SF商法」(路上キャッチセールス)
催眠状態で高額商品を買わされる話
~タダでくれるっていうからもらってやった~
第8章 「預託(権利)商法」
リスクを考えない人がいるという話
~絶対に儲かるといったんだから、安心だ~
第9章 「結婚詐欺」
制服と権威に弱い日本人の話
~最後までこの夢が覚めないで欲しかった~
第10章 「不安煽り商法」
マインドコントロールされることで、歓びを感じる人たちの話
~この世のものとは思えない快感が身体中を駆けめぐる~
【著者紹介】
大山眞人(おおやま・まひと)
昭和19年山形市生まれ。早稲田大学文学部卒。
出版社勤務を経てノンフィクション作家。
音楽や芸能、経済や経営者・組織、詐欺や悪徳商法などを通して日本人の心のよりどころを模索し、医療機関や住宅環境をはじめとする高齢者の問題に取り組む。
平成20年、所沢市内に高齢者の居場所「幸福亭」を立ち上げ、現在主宰。
著書に『高田瞽女三部作』『楽の匠』(音楽之友社)、『文ちゃん伝 斉藤茂吉と出羽ケ嶽文治郎との絆』『ちんどん菊乃家の人びと』(河出書房新社)、『S病院老人病棟の仲間たち』『取締役宝くじ部長』『悪徳商法 あなたもすでに騙されている』(文藝春秋社)、『取締役総務部長 奈良坂龍平』(讀賣新聞社)、『老いてこそ二人で生きたい』『夢のある「終の棲家」を作りたい』(大和書房)、『銀座木村屋あんパン物語』『昭和大相撲騒動記』『団地が死んでいく』(平凡社)、『宝くじ戦争』(洋泉社)など多数。
内容説明
ベストセラー『悪徳商法』著者、すなわち詐欺問題のプロが、振り込め詐欺に引っかかってしまった!見事な仕掛けを探るべく、全国の最新詐欺事例を取材する。そして分かったこと―。
目次
第1章 「振り込め詐欺」騙されるはずがないと思う人ほど騙される話―詐欺師にカモられたプロの嘆き
第2章 「恋人商法」加害者に感情を移入し、敢えて騙されようとする人の話―彼女が悪いんじゃない。そうし向けた会社が悪い
第3章 「当選(オトリ)商法」電話の相手を勝手に「いい人」と判断し、騙される話―だって、悪い人には思えなかったんです
第4章 「訪問販売」納得ずくで騙される人の話―遠くの身内より、近くの他人
第5章 「多重債務」破産承知で債務をつづける人の話―借りてくれっていうから、借りてやって何が悪い
第6章 「ネットワークビジネス(マルチ商法)」騙される側から騙す側にシフトする話―悪の道、みんなで渡れば怖くない
第7章 「SF商法(路上キャッチセールス)」催眠状態で高額商品を買わされる話―タダでくれるっていうからもらってやった
第8章 「預託(権利)商法」リスクを考えない人がいるという話―絶対に儲かるといったんだから、安心だ
第9章 「結婚詐欺」制服と権威に弱い日本人の話―最後までこの夢が覚めないでほしかった
第10章 「不安煽り商法」マインドコントロールされることで、よろこびを感じる人たちの話―この世のものとは思えない快感が身体中を駆けめぐる
著者等紹介
大山眞人[オオヤママヒト]
昭和19年山形市生まれ。早稲田大学文学部卒。出版社勤務を経てノンフィクション作家。音楽や芸能、経済や経営者・組織、詐欺や悪徳商法などを通して日本人の心の拠りどころを模索し、医療機関や住宅環境をはじめとする高齢者の問題に取り組む。平成20年、所沢市内に高齢者の居所場「幸福亭」を立ち上げ、現在主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



