愛の夢とか

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  • サイズ B6判/ページ数 185p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062177993
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

『ヘヴン』『すべて真夜中の恋人たち』と一作ごとに新境地を開拓する川上未映子の多彩にきらめく魅力が一冊に。待望の最新小説集!

『ヘヴン』『すべて真夜中の恋人たち』と一作ごとに新境地を開拓する川上未映子の多彩にきらめく魅力が一冊になった初・短編小説集!
・「アイスクリーム熱」 いつも同じアイスクリームを買いに来る彼に想いを募らせるわたしは・・・
・「愛の夢とか」 ピアノの音に誘われて始まった、わたしと隣家の主婦との不思議な交流の行方は・・・
・「日曜日はどこへ」 14年前に恋人と交わした約束の場所へ、ひとり出向いたわたしは・・・
・「お花畑自身」 わたしが丹精して育てた愛しい花畑の庭が、あの女のものになるなんて・・・
・「十三月怪談」 愛し合う夫婦の妻が病死した後、魂がみつめる夫の「その後」の風景・・・
ほか、女と男、女と女の関係の出会いと別れ、日常の裂け目を鮮やかに描き、こころ揺さぶる万華鏡のような7ストーリーズ。

【著者紹介】
川上未映子(かわかみ・みえこ)
1976年8月29日、大阪府生まれ。2007年、デビュー小説「わたくし率イン 歯ー、または世界」が第137回芥川賞候補に。同年第一回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』(文藝春秋)で第一三八回芥川龍之介賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわさされるわそらええわ』(青土社)で第一四回中原中也賞受賞。2010年、長篇小説『ヘヴン』(講談社)が紫式部文学賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。 2013年、詩集『水瓶』で高見順賞を受賞。他の著書に『すべて真夜中の恋人たち』など。

内容説明

あのとき、ふたりが世界のすべてになった。なにげない日常がゆらいで光を放つ瞬間をとらえた、心ゆさぶる7ストーリーズ。

著者等紹介

川上未映子[カワカミミエコ]
1976年8月29日、大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン歯ー、または世界』が第一三七回芥川賞候補に。同年第一回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』で第一三八回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわさされるわそらええわ』で第一四回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第二〇回紫式部文学賞受賞。2013年、詩集『水瓶』で第四三回高見順賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青乃108号

228
また川上未映子です。自分でもどうかと思うこの入れ込み具合。マイブーム、ってやつ?で、彼女の短編集なんだけど、文学的匂いって言うんですか、それは凄く感じるんだけども物語性は、これはあまりありません。7編収録なんだけど、憶えてるのは女が庭に埋まってみる話「お花畑自身」と死後の世界をリアルに描写して感動的なラストの「十三月怪談」の2編、他5編はパラパラ読み返してみても読んだ記憶が全くない印象の薄さ。文章はやっぱり上手いと思うし、さすが川上未映子!と贔屓目無しに思うけど、やっぱり長編でこそ真価を発揮する作家かと。2024/12/27

hiro

171
川上さんの小説4冊目。7編の短編集。最初は?だったが、『日曜日はどこへ』から良くなり、『お花畑自身』、『十三月怪談』と終わりに行くほど良かった。最後はさすが芥川賞作家という感じがした。『お花畑自身』:今までの川上さんの作風にないこのような小説の結末をどのように処理するのかと、想像しながら読むのは楽しかった。『十三月怪談』:時子の一人称の部分では、徐々に漢字が少なくなり、最後はひらがなだけになってしまう。時子の死後、潤一と関係を漢字とひらがなでも表しているようで、それが伝わってくる斬新な表現方法が良かった。2013/07/23

風眠

166
ありふれた日常、誰もがもっている感情、そういうものの中にある不安や寂しさ、愛着とか執着とかをデフォルメすることで、物語は成り立つのだと思う。日常の中にひょいっと顔を出す白昼夢、それらは夢なのだから現実では叶えられないし、思い通りにはならない。夢のような現実のような、そういう頼りない日常だから、人はときどき極端になってしまうのかもしれない。静謐で匂い立つような、淡々とした文章の中に見え隠れする修羅場が寂しい短篇集。『十三月怪談』は、大島弓子の『四月怪談』へのオマージュなのだろうか。この短篇集の中で一番好き。2013/12/28

あつひめ

110
「愛の夢」の曲がこの本のどの場面にも似合いそうな・・・そんな印象を受けながら読んだのは私だけかな。人生の中で幸せだった日々が、またこうであってほしかったという思いが走馬灯のように駆け巡る時・・・静かに小さな音で流れている。私はピアノは弾けないけれど、この曲のような生き方がしたくなる。もしかしたら解釈が違うかもしれないけれど(笑)お花畑自身がとても印象的だった。自分の作り上げた庭で自分も土になる。自分の求めていた大事なものに自分自身がなっていく。腐葉土に包まれた時に、またこの曲が私の中では巡っていた。2013/11/21

❁かな❁

105
川上未映子さんちゃんと読んだのは初めてです!今、他の川上さんの本は読んでいる途中で。7編の短編集です。川上未映子さんの文章はとても綺麗で静かにすーっと入ってくるような感じです。全体的に死、命、愛を感じる作品でした。一番気に入ったのは「十三月怪談」です。自分が死んだ後の旦那さんの幸せを思う気持ちや旦那さんの奥さんへの思いに泣けました。最後も良かったです。独特の「、」が多い文章も話し言葉のように流れるように入ってきてとても良かったです。段々ひらがなが増えていくところも上手いなぁと思いました。素敵な作品でした☆2013/06/17

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