出版社内容情報
小樽の女子高校生、三冬は就職活動に苦戦中。そんなある日学校の帰り道につぶれそうな印刷屋の校正バイト募集の張り紙を見つけ……。
小樽の高校に通う三冬は就職活動の真っ最中、だが今のところ全く内定が取れないでいる。
いったい自分の何がいけないんだろうとふてくされながら、ぶらぶらと歩いていた学校の帰り道にふと見つけたのは、つぶれそうな印刷屋さんの校正バイト募集の張り紙だった。
就職試験の面接の意味も理解できないような三冬だったが、印刷所でのアルバイトを通じて、町の大人達とかかわっていくうちに、自分の役割や働く意味を少しずつ実感していく。
おせじにも優等生とは言えないごく普通の女子高校生、三冬が就職活動に苦戦しながら落ち込んだり、迷ったり、またやる気を出して不器用に頑張ってみたりする様子がとても生き生きと描かれています。また三冬を女手一つで育てた主任看護師の母、姉のような存在の新人教師、バイト先の印刷所の夫婦、町の八百屋さんや、病院の先生など、周囲の大人たちも皆それぞれが一生懸命に生きていて、大人になりかけている三冬にさまざまな影響を与えてくれます。
就職氷河期が長く続き、将来に希望が持てないでいる子ども達が多い今日、自分を取り繕って試験をうける就職活動だけではなく、自分が社会の中で本当に果たしたい役割を見つけて、会社とのいい出会いを探す就職活動もあるのではないかということを教えてくれる作品です。
【著者紹介】
升井純子 北海道札幌市在住。北海道教育大学卒業後、札幌市立大谷小学校に赴任、結婚を機に退職し、2005年より札幌福祉委保育専門学校の非常勤講師を務める。『爪の中の魚』が第一回ぶんけい創作児童文学賞の佳作を受賞。『空打ちブルース』で第51回講談社児童文学賞新人賞受賞作。日本児童文学者協会、まほうのえんぴつ、季節風会員。
内容説明
会社さがし、履歴書作成、書類提出、筆記試験・適性検査・面接…。駒をとんとんすすめても、頭つかまれて「はじめに戻る」だ。さいころの振り直し。さいころ振ってるのは誰なんだろう。わたしかな。それとも会社かな。北海道のごく普通の女子高生、遠藤三冬の青春就活ストーリー。
著者等紹介
升井純子[マスイジュンコ]
北海道札幌市在住。北海道教育大学卒業後、札幌市立大谷地小学校に赴任、結婚を機に退職し、2005年より札幌福祉保育専門学校の非常勤講師を務める。『爪の中の魚』が第1回ぶんけい創作児童文学賞の佳作を受賞。『空打ちブルース』で第51回講談社児童文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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