出版社内容情報
なぜ、恋と友情は両立できない? ゴリラの家にホームステイしたジュイチ先生が伝える、ヒトの過去と未来、そして本当の自然の姿。人間の常識は、自然界の非常識かもしれない――。
ゴリラ研究の、日本におけるトップランナー・山極寿一先生に、30年にわたる研究から、ヒトのありようを逆照射してもらいます。
「ヒト=霊長類の王」「ヒト>ゴリラ他類人猿」とは決して考えない、徹底的にヒトを相対化して考える山極先生の視点は、示唆するものが大きく、刺激的です。
山極先生には、十数年ぶりに出会ったゴリラが自分のことを覚えていてくれた、という経験があります。このような魅力的なエピソードはもちろん、フィールドワークのおもしろさ、ゴリラとの交流、ゴリラの行動、現在のアフリカの状況、エコツーリズム、そしてこれからの人間を考えるときにゴリラから学ぶものはなにか? を伝えていきます。
もくじより
はじめに?ゴリラはヒトの過去と未来を教えてくれる
第1章 ゴリラの家へホームステイ
第2章 本よりもフィールドへ
第3章 家族や仲間と生きる
第4章 争いや暴力をさける知恵
第5章 自然とともに生きるには?
おわりに?共感と同情、そして利他
山極 寿一[ヤマギワ ジュイチ]
著・文・その他
内容説明
自分の姿をじっくり見るには、鏡が必要です。同じように、人間がどういう生き物なのかを知りたいときに、よき鏡となってくれるのが、ぼくたちと祖先を同じくしているゴリラなのです。恋と友情の間で悩むのは、なぜ?家族の役割って、なに?戦争をするのは、なぜ?自然が必要なのは、なぜ?そんな難しい問いに、ゴリラはヒントをくれます。ゴリラたちの姿を通して、世界の見え方が変わる体験をしてみませんか?ゴリラの家にホームステイしてだいじなことを教わりました。
目次
はじめに ゴリラは人間の「鏡」
ゴリラを研究する ゴリラ一家にホームステイ
「自然のほほえみ」に出会う 武蔵野から屋久島、アフリカへ
ゴリラの教え1 会話と遊びで共感力を!
ゴリラの教え2 だれかのために生きる
ゴリラの教え3 争いは平和のために
ゴリラの教え4 エコ・ツーリズムという希望
おわりに 自然の冷たさと懐の深さと
著者等紹介
山極寿一[ヤマギワジュイチ]
人類学、霊長類学者。1952年東京生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。カリソケ研究センター客員研究員、日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手を経て、京都大学大学院理学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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