会社員とは何者か?―会社員小説をめぐって

電子版価格
¥2,508
  • 電書あり

会社員とは何者か?―会社員小説をめぐって

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 327p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062176019
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

源氏鶏太、山口瞳、絲山秋子、長嶋有、津村記久子らの小説を俎上にあげ、「会社員」という言葉・存在に潜む謎に迫る「会社員小説論」

果たして会社員は小説の主要な登場人物になりえるのか? 著者はこんな命題を抱え、会社員が主人公の古今の小説に切り込んでいきます。取り上げられるのは、源氏鶏太、山口瞳、庄野潤三、黒井千次、坂上弘、絲山秋子、長嶋有、津村記久子、カフカ、メルヴィル……。そこから見えてくるのは、自明なものとして受けとめられている「会社員」という言葉・存在に潜む謎だった。いったい、会社員とは何者なのか?

【著者紹介】
伊井直行(いいなおゆき)…1953年、宮崎県生まれ。83年「草のかんむり」で群像新人文学賞、89年『さして重要でない一日』で野間文芸新人賞、94年『進化の時計』で平林たい子文学賞、2001年『濁った激流にかかる橋』で読売文学賞受賞。他の著書に『お母さんの恋人』『青猫家族輾転録』『愛と癒しと殺人に欠けた小説集』『ポケットの中のレワニワ』『岩崎彌太郎「会社」の創造』などがある。

内容説明

源氏鶏太「英語屋さん」、山口瞳「江分利満氏の優雅な生活」、庄野潤三「プールサイド小景」、黒井千次「メカニズムNo.1」、絲山秋子「沖で待つ」、長嶋有「泣かない女はいない」、津村記久子「アレグリアとは仕事はできない」、カフカ「変身」、メルヴィル「バートルビー」ほか。会社員小説から、独自の視点で展開する「会社員論」。誰も気づかなかった「会社員」の謎に迫る、まったく新しい文学論。

目次

ヒヨドリの羽ばたき
私が会社員だったころ
「サラリーマン」という言葉の二重性
「サラリーマン」という言葉の知られざる履歴
小説と職業生活
「経済小説」と会社員小説
会社員小説の射程
会社員小説の定義―階調の内にとどまる
会社員という視点
源氏鶏太の「サラリーマン小説」
会社員小説としての「プールサイド小景」
二等車の乗客
砂漠を愛する人
ゲームの空間
会社と家庭をへだてる川
法人としての会社員
会社員の誕生―岩崎彌太郎と初期三菱
会社の仕事と人間の労働―黒井千次の試み
会社員小説としてのカフカ「変身」
メルヴィル「バートルビー」―未来の人間

著者等紹介

伊井直行[イイナオユキ]
1953年、宮崎県生まれ。83年「草のかんむり」で群像新人文学賞、89年『さして重要でない一日』で野間文芸新人賞、94年『進化の時計』で平林たい子文学賞、2001年『濁った激流にかかる橋』で読売文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件