官報複合体―権力と一体化する新聞の大罪

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  • サイズ B6判/ページ数 462p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062174824
  • NDC分類 070.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

権力と一体化し、財務省の増税路線を援護射撃しつつ、福島原発事故ではプレスリリース原稿を垂れ流すだけ――新聞TVが日本を滅ぼす

日本版『メディアの権力』! この国にもハルバースタムが現れた。
 日本語という見えない障壁に守られながらガラパゴス化の道をたどり続ける日本の大メディア。権力と一体化し、また既得権益を共に享受し、財務省の増税路線を援護射撃しながら、福島第一原発の危険性については「プレスリリース原稿」のみを垂れ流す――日本の新聞とテレビの危険性を白日の下に晒す大作。
 家族と財産を守るためには、新聞におカネを払ってはいけない!

序 章 東日本大震災の「発表報道」の大問題
第1章 内部告発は犯罪で権力は正義
第2章 リーク依存症の大新聞
第3章 権力側は匿名の不思議
第4章 官報複合体を支える記者クラブ
第5章 市民目線の報道と記者クラブの報道
第6章 消費者の守護神は年俸百万ドル記者
第7章 調査報道VS.日本型特ダネ
第8章 調査報道の雄
第9章 新聞の救世主
第10章 匿名報道の罠
第11章 一面トップとは何か
第12章 ピューリッツァーへの回帰

内容説明

「今すぐ新聞をやめなければあなたの財産と家族が危ない!」。政・官・業そして「報道」で形成する裏支配者たちの全貌。

目次

東日本大震災「発表報道」の大問題
内部告発は犯罪で権力は正義
リーク依存症の大新聞
権力側は匿名の不思議
官報複合体を支える記者クラブ
市民目線の報道と記者クラブの報道
消費者の守護神
調査報道vs.日本型特ダネ
調査報道の雄
新聞の救世主
ニュースの正確性
一面トップ記事の条件
ピュリツァーへの回帰

著者等紹介

牧野洋[マキノヨウ]
1960年、東京都生まれ。カリフォルニア在住のジャーナリスト・翻訳家。慶応大学経済学部卒業、米コロンビア大学大学院ジャーナリズムスクール卒業(修士号)。1983年、日本経済新聞社入社。チューリヒ支局長、ニューヨーク駐在キャップ、「日経ビジネス」編集委員、本社編集委員などを歴任し、2007年に独立。現在はフリーランスとしてウェブマガジン「現代ビジネス」などでコラムを連載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

太田青磁

13
元日経記者が海外でのジャーナリストスクールや記者生活を振り返り新聞記事に対する視点を対比して描く。日本は事件にしても経済にしても、記者クラブで発表された日付モノを如何に他社よりも早く書くかという点が特ダネとして強調される。ほとんどが匿名記事であり、ニュースソースも匿名であることがほとんど。官僚、検察、警察、大企業が主役であり、官が伝えたいことを報じるというのが官報複合体。米国の報道に対する視点を参考に、権力を監視するという視点は国内の既存の新聞にはないという事実を冷静に見つめなければと感じる。 2013/03/22

メタボン

10
☆☆☆ 連載ものをまとめたせいかもしれないが、重複が多く長かった。アメリカと日本の報道に対する姿勢が真逆だということは興味深かった。報道の仮名・匿名性は難しい問題だが、自分が取材される立場だと、やはり実名はちょっと、と思ってしまう。マスコミの一方的な報道による悲劇は確かに許しがたいものがある。2014/04/29

遊々亭おさる

8
日米の新聞報道の在り方を比較し、日本のジャーナリズムの問題点を解説した本。さすがは民主主義の本場アメリカのマスコミは日本より二歩も三歩も先を行ってるんだろう。でも、物事には裏と表がある。アメリカの報道の欠点も書いてくれなければ、公正な比較は出来ないと思う。この本の著者、ふた昔くらい前に生まれていたら、日本も英語を公用語にとかなんとか言ってそうに見えるのは僕の底意地が悪いせいでしょう。とはいえ、権力の暴走を阻止するためのよすがを考えるためには良書だと思います。2013/02/06

Ted

7
'12年1月刊。△アメリカに比べると日本には真の健全なジャーナリズムは存在しないに等しい。記者クラブに代表されるように権力とのズブズブの関係では「マスゴミ」と言われても仕方がない。「第四権力」の意味を履き違えている。新聞やテレビが面白くなく、見放されつつあるのも、「時代の役割を終えた」というような綺麗ごとでは全然なく、寧ろ器は立派だが中身がスカスカになっているのを見透かされているからである。 システマチックにジャーナリズムを学べる点はさすが合理主義のアメリカらしく、「WSJ方式」は記事を書く際に役に立つ。2017/01/08

Hiroki Nishizumi

6
読み応えある本だった。日本のジャーナリストのレベルがあまりに低すぎて少々アメリカ礼賛な印象が強すぎてしまうが現実を観ると仕方ないのかもしれない。日本のマスコミが企業として崩壊するのは必然と感じる。あとは時間との戦いか…2013/03/22

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