「東京電力」研究 排除の系譜

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「東京電力」研究 排除の系譜

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  • サイズ B6判/ページ数 399p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062174176
  • NDC分類 540.921
  • Cコード C0034

出版社内容情報

安全神話を守るために安全を度外視する――3.11が暴いた、日本を統べる企業の貧困なる逆説とは。渾身の大型ノンフィクション

我々はなぜ原発を選び強者に支配されることを望んできたのか――。

戦後の保守論壇形成。
最強を誇った労働組合の壊滅。
カリスマ経営者を称揚する世論――。
無関係とも思われるこれらの要素と密接にかかわり続けてきた、日本を代表するビッグ・ビジネス。
その本質はどこにあるのか?

ノンフィクション誌「G2」に掲載され大反響を呼んだ大型ルポルタージュに5倍のボリュームとなる加筆。
圧倒的な取材を経て初めて明らかになる、日本人と巨大企業の戦後史!

序章 人災と「中国ツアー」
第一章 安全神話のパラドックス
第二章 保守論壇のタニマチ
第三章 木川田一隆「人間開発」の欺瞞
第四章 幻の電源爆破
第五章 「勲章を拒否するほど偉くない」平岩外四
第六章 驕慢なる統治機構
最終章 せめてもの希望を

【著者紹介】
斎藤貴男(さいとう・たかお、ジャーナリスト)
1958年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業。
英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。
「日本工業新聞」記者、「プレジデント」編集部、「週刊文春」記者などを経て独立。
主な著書に、『機会不平等』『梶原一騎伝』(文春文庫)、『ルポ改憲潮流』(岩波新書)、『強いられる死 自殺者三万人超の実相』(角川学芸出版)、『いま、立ち上がる』(筑摩書房)、『経済学は人間を幸せにできるのか』(平凡社)、『東京を弄んだ男「空疎な小皇帝」石原慎太郎』(講談社文庫)、『民意のつくられかた』(岩波書店)、『「心」と「国策」の内幕』(ちくま文庫)、『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)など多数ある。

内容説明

安全神話を守るために安全を度外視する逆説。保守論壇を扶養し、最強の労働組合を潰し、カリスマ経営者を賞賛する―。我々はなぜ、原発を選んだのか。なぜ、巨大企業の支配を望んできたのか?3・11が暴いたノーリスク・ハイリターン体質。この国の本質が初めて明らかになる。アメリカへの一方的従属。管理・監視の自己目的化。そして分割・民営化の先駆「東京電力」その本質。

目次

序章 人災と「中国ツアー」
第1章 安全神話のパラドックス
第2章 保守論壇のタニマチ
第3章 木川田一隆「人間開発」の欺瞞
第4章 幻の電源爆破
第5章 「勲章を拒否するほど偉くない」平岩外四
第6章 驕慢なる統治機構
最終章 せめてもの希望を

著者等紹介

斎藤貴男[サイトウタカオ]
ジャーナリスト。1958年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。「日本工業新聞」記者、「プレジデント」編集部、「週刊文春」記者などを経て独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

まると

12
今は文庫化されているが、3・11後の東電研究ではこれが大変優れていた。原発労働者に代表される労働の下請け化・派遣化は、財界総理を出していた東電主導によるものだったとも。2013/09/05

ERNESTO

5
 原発の危険性について技術論的に書いたものではなく、その組織や人物といった外堀から事故が起き、労働者や被災者を切り捨てて当然なその企業体質をえぐる。  そのえげつない狡猾さを見抜けないからこそ、経済発展はしても幸福度は上がらない。  中曽根康弘政権が行った国鉄の分割民営化は、国労を崩壊させることで、総評を崩壊させようした目論見で、それは成功し、今の派遣切りに続くのだが、そこまで見通して反対した人々はいたろうか?  2013/02/13

加藤久和

4
東京電力にまつわる政治面、文化面に光を当てた労作。特に私が関心を持ったのは第二章「保守論壇のタニマチ」だ。東電は戦後の保守論壇の形成に隠然と関わり保守言論人の言論に影響を与え続けてきた。傍らに米国CIAの影もちらつく。現在でも東電による影響力のある言論人の抱え込みは続いており、文化支援を名目に言論界を通して国民の思想を操ろうとするこの企業のやり口には不気味さと共に怒りを感じる。言論買収の費用はすべて電気料金に上乗せだ。多くの資料が参照され関係者へのインタビューも豊富なこの本は東電の本質を知るために有益だ。2013/01/27

とりもり

2
東京電力という企業の体質に著しい問題があるのは事実だろう。しかし、それを過去の名経営者と謳われた人物のネガティブな部分をことさら強調し、それが東電の本質であるかのように書かれた本書にはあまり共感できなかった。むしろ、著者も書いている通り、過去の名経営者とは一線を画す劣化した最近のトップをなぜ生み出したのか(それが企画畑の人間だからでは分析不足だろう)こそが知りたかったのに、それに応えてくれたとは言い難かった。膨大な調査には敬意を表するが、それに絡め取られてしまった印象の一冊。★★★☆☆2013/04/13

ぴろし

1
読み終わったので、TLOへ。2015/01/04

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