出版社内容情報
泰平に騒乱をもたらす〈戦国の英雄〉赤迫雅峰VS若き旗本〈掃討使〉小留間逸次郎。闘いは連鎖し、やがて市中は戦場と化す。
第6回小説現代長編新人賞受賞作!
伊集院静氏「現代人が失いかけている、ひたむきさ、けなげさがまことによく出ている。乱を孕む時代を疾走する青年武士、逸次郎は爽快であった」
石田衣良氏「戦場の異種格闘技としての武士の決闘を描く。現在の時代小説に欠落している部分を埋める可能性のある作品」
江戸初期、徳川家光の治世。百を超える<辻斬り>の災禍に、江戸の町は震撼していた。殺戮集団の主犯は、戦国の英雄、元津藩士の赤迫雅峰とその一党。幕府が送る刺客は次々と返り討ちにあい、老中・松平伊豆守は切り札となる<掃討使>に旗本・小留間逸次郎を任命する。赤迫対逸次郎、血塗られた闘いは連鎖し、やがて市中は戦場と化す--。無惨にして無常。これぞ、新時代の剣戟活劇!
内容説明
江戸市中にて行われる合戦。乱を孕む時代を疾走する青年武士、戦場の異種格闘技としての決闘を描く。第6回小説現代長編新人賞受賞作。
著者等紹介
長浦京[ナガウラキョウ]
1967年埼玉県生まれ。法政大学経営学部卒業後、出版社勤務などを経て放送作家に。その後、難病指定の病にかかり闘病生活に入る。退院後に初めて書き上げた『赤刃』で、第6回小説現代長編新人賞を受賞。現在は日本そば店勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猿吉君
77
バトルシーン主体の時代劇、敵の容赦の無さと主人公小留間逸次郎の強さに圧倒されました。①赤迫の強さ、残酷さ、その裏にある過去の恐ろしさ、素晴らしい悪役でした。②倒せばどんなやり方でも良いという逸次郎のスタイル、好きです。③幕府の利になる事優先な考えに恐ろしくもあり、納得もしました。④無限の住人にちょっと似てます。点数85/100→とてもデビュー作とは思えない完成度、あまり話題になってませんが私はとても楽しめました。続編書いて欲しいですが作品にもう少し人気出ないと難しいのかなあ。2022/09/27
ゆみねこ
71
リボルバー・リリーが面白かったので、長浦京さんのデビュー作であるこの本を手に。徳川三代将軍家光の治世、江戸市中で頻発する辻斬り。首謀者は元津藩士・赤迫雅峰とその一党。幕府から命を受けた掃討使は次々に返り討ちにあい、老中・松平伊豆守は切り札・小留間逸次郎を任命する。江戸市中がテロリストたちに蹂躙され、立ち向かう逸次郎たち。ハラハラドキドキの一気読み、面白かったです。早く次の作品を読みたいです。長浦さん、追いかけたい!2017/02/12
Bugsy Malone
53
かつて英雄と呼ばれた武士たちは何故泰平の世で人を斬り続けるのか、対峙する若き旗本の生きる意味とは。勝つ為、生き残る為には手段を選ばない双方の思惑が交錯し、時代劇とは思えない程の壮絶な死闘が繰り広げられてゆく。とにかく卑怯も何もあったもんじゃない戦闘シーンが凄い。それに加え、戦国時代を過ぎた武士達の戦争後遺症とも言える描き方が、単なる活劇だけでは無い面白さを際立たせている。敵味方とも、皆ある種の潔さを持った登場人物も魅力的。これは当たりでした。2016/02/09
ヒデミン@もも
44
疲れた。ただ疲れた。江戸時代初期は、こんな戦国時代の亡霊が大勢いたのだろう。ベトナム戦争後の帰還兵を思い出させる。沢山の人がいろんな形で無残に死ぬ。残虐、グロい描写。今、現実に起こってる戦争にもこんな現実が多々あるのかと想像すると胸が塞がる。救われるのは、逸次郎の成長か。2022/06/06
kmfm
41
これは久々に読みごたえがあった。いつも本選びの参考にしているブログ『朴念仁と居候』で、長浦京『リボルバー・リリー』が面白いと紹介されていたので、まず先にこちらを読んでみた。時代小説だが骨太のハードボイルドである。最近はハードボイルドというと、月村了衞作品を好んで読んでいるが、この作品も凄い。敵もやたらと強いし、何を仕掛けてくるか読めない。しかし主人公の逸次郎もそれを上回る。闘いのシーンは度肝を抜かれる。"肉を切らせて骨を断つ" の世界だ。『リボルバー・リリー』も楽しみである。2016/08/27