蝶々にエノケン―私が出会った巨星たち

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蝶々にエノケン―私が出会った巨星たち

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  • サイズ B6判/ページ数 308p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062171656
  • NDC分類 770.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

天才子役が見た昭和の芸人たち。長谷川一夫、花菱アチャコ、美空ひばり、古賀政男、水谷八重子……。戦後昭和をたどる交遊録。天才子役が見た昭和の芸人たち

長谷川一夫、花菱アチャコ、美空ひばり、古賀政男、川上のぼる、泉田行夫、水谷八重子、佐々十郎、茶川一郎、横山エンタツ、ミヤコ蝶々、西条凡児、フランク永井、古川緑波、三益愛子、榎本健一、三木のり平、八波むと志、古今亭志ん朝、三遊亭圓生、益田喜頓、森繁久彌、三船敏郎、嵯峨美智子、越路吹雪、音羽信子……。
八歳で子役としてデビュー以来、数々の名役者と共演してきた中山千夏だからこそ書けた戦後昭和の芸人列伝!

<本文より>
キミのからだには、そんな文化も入っとるんか!
ウィスキーグラス片手にそう叫んだのはある詩人だった。隣にはあるシンガーソングライターもいて、そこは、和風の宴席だった。ふたりが「エノケン」を話題にした。何かで最近、古いフィルムを見ることがあったらしい。すごいね、すごい、ちっとも古くないんだ、そうそう。盛んに感心しあっている。間にはさまっていた私は、つい自慢したくなった。
「私、共演したことあるよ」
ええっ、と同時にふたりが叫んだ。私に向けられたまんまるな四つの目玉には、とんと見たことのない色が浮かんでいた。尊敬の色だ。(「はじめに」より)

1章 映画の世界で
  芸能界最深部に 長谷川一夫 林成年/林与一
  初めての映画出演で 花菱アチャコ 浪花千栄子/中村玉緒/堺駿二/トニー谷
  別のスタジオで 美空ひばり/川田晴久 1
  ミュージカル熱の時代に 松本幸四郎/市川染五郎/中村萬之助/中村扇雀/中村鴈治郎/江利チエミ
  同業者として 古賀政男 
2章 ラジオと児童劇団
  ハリスクイズから 川上のぼる/得津奈都子 
  劇団ともだち劇場で 泉田行夫 
  ラジオのスタジオで 水谷八重子 大矢市次郎
  子どもと演劇 
3章 電気紙芝居のころ
  やりくりアパートで 佐々十郎/茶川一郎/横山エンタツ 引田天功/大村崑
  ふたつの一家に 志摩靖彦/由美あづさ/園佳也子
  シャボン玉劇場で ミヤコ蝶々 南都雄二/曾我廼家五郎八/夢路いとし・喜味こいし/白木みのる/星由里子
  かねてっちゃん 松島トモ子/林美智子
4章 梅田界隈
  北野劇場で 西条凡児/フランク永井 
  ウエスタンカーニバルがきた 守屋浩/いしだあゆみ
  梅田コマ劇場から 古川緑波
  東京の風
5章 有楽町界隈
  母から婆へ 三益愛子 飯田蝶子/川口浩
  テコの日々に 高島忠夫 
  夢のビッグファミリー 
  隣の楽屋に 榎本健一
  伝説の浅草から ジェリー伊藤
 「ぜんぜんわかってない」 
  喜劇王の歌
6章 雲の上団五郎一座で
  三木鶏郎の世界から 三木のり平 森光子
  たけくらべの日々 宮城まり子
  ドゥーリトルの悲劇 八波むと志 三浦洸一/小鹿敦
  いまだ参上つかまつりませぬ
7章 フィナーレに
  寄席育ち 古今亭志ん朝/三遊亭圓生 土田早苗/島かおり/前田美波里
  ぼういずの面影 益田喜頓 高峰秀子
  華麗なるダンサー 森繁久彌/三船敏郎 天本英世
  「女優」と「女形」 瑳峨美智子 殿山泰司/山田五十鈴
  すみれの花束


中山 千夏[ナカヤマ チナツ]
著・文・その他

内容説明

長谷川一夫、花菱アチャコ、美空ひばり、古賀政男、川上のぼる、泉田行夫、水谷八重子、佐々十郎、茶川一郎、横山エンタツ、ミヤコ蝶々、西条凡児、フランク永井、古川緑波、三益愛子、榎本健一、三木のり平、八波むと志、古今亭志ん朝、三遊亭圓生、益田喜頓、森繁久彌、三船敏郎、嵯峨/美智子、越路吹雪、音羽信子…。8歳で子役としてデビュー以来、数々の名役者と共演してきた中山千夏だからこそ書けた戦後昭和の芸人列伝。

目次

1章 映画の世界で
2章 ラジオと児童劇団
3章 電気紙芝居のころ
4章 梅田界隈
5章 有楽町界隈
6章 雲の上団五郎一座にて
7章 フィナーレに

著者等紹介

中山千夏[ナカヤマチナツ]
作家。1948年生まれ。8歳でデビュー、「名子役」として有名に。1970年代には、俳優、司会者、声優、歌手としてテレビで活躍、世に「チナチスト」をうみだした。作詞も数多く、文筆でも『子役の時間』ほかで直木賞候補になるなどして、その多才が広く知られた。また女性解放運動や人権の社会運動家としても著名。1980年から参議院議員を1期務めた。現在は著作に専念。六十余冊にのぼる著書は、創作とノンフィクション、テーマは女性、人権、古代史と多岐にわたる。また伊豆を根拠地とするスクーバダイバーとして、約20年900本の経験がある。近況としては、今年、3・11東日本大震災に起因する原発事故に憤激して、『私のための原発メモ』を書きネットに公開。有志と共に自費制作した冊子版は数千人の手に渡り、脱原発運動に活用されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Galilei

5
<中山千夏> じゃりン子チエの声優といえば、お判りでしょう。3才年上の吉永小百合さんと同じ時代(映画・「三丁目の夕日」の頃)に、天才子役として、舞台、TV、ラジオで大活躍。小百合さんより演技も人気も遥かに上回ってました。▽平成・令和と、次々に他界された名優の、懐かしい共演の裏話が聞ける一冊です。カムカムエブリバデイのように、昭和の映画や時代劇、TVドラマに親しんだ方には、なかなか嬉しいと思います。▽近ごろは、幼い頃から映画や演劇で慣れ親しんだ名優を振り返ってくれる、こうした本に目尻を下げています。

midnightbluesky

3
書かれている芸人の豪華なこと。 私は著者が活躍していたころのことは知らない。議員になったりしたころからしか知らない。 とにかくすごい人たちと可愛がられていたんだなぁと感心したと同時に「イヤなガキ」という印象も受けた。 今も昔も子役ってロクなもんじゃないな、と。 土田早苗や宮城まり子との確執を否定しながらも遠まわしに相手に責任をなすりつけるような記述、三木のり平や八波むと志とのわだかまりを打ち消しながら釈然としない理由など、明らかに著者の「クソ生意気」さが原因としか思えないエピソードを読むと、著者がどうい2012/09/18

メルセ・ひすい

3
15-95★5「わたし、共演したことあるよ」…人と交わることは・・・とある文化!を体験することだ!そして、そのときそれを体内に採り入れることである。…そしてあの「エノケン」のように、ある時代の寵児だった人、ある時代の文化を代表するような人との交わりは、やはり特別だっそれはその人がたくさんのひとびとと交流しているからだ。長谷川一夫、花菱アチャコ、美空ひばり、横山エンタツ、ミヤコ蝶々、古川緑波、三益愛子、三木のり平…。8歳で子役としてデビューし、数々の名役者と共演した著者だからこそ書ける戦後昭和の芸人列伝。2011/11/27

イカ男

2
自分のことを名子役と言ってみたり、自分には芸があるなど、鼻につく表現が多々あるのが気に食わないが、これもこの人の人柄なのでしょう。三木のり平という芸名の由来のところがトリビアでした。2012/04/19

なあちゃん

1
中山千夏を私が認識したのは、「ひょっこり、ひょうたん島」の博士の声としてで、名子役だった事は聞いた覚えがある程度。 題名の「蝶々」に引かれて読んだが、楽屋でのひと時が、この人の筆にかかると、何十年も前の事とは思えないほど、生き生き浮かんでくる。 興味深い芸能史だった。2012/05/27

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