土地〈第5巻〉

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  • サイズ B6判/ページ数 347p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062169547
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

出版社内容情報

25年かけて執筆された韓国最高の大河小説韓国現代文学史上、最高の女流作家・朴 景利氏による畢竟の大河小説。李氏朝鮮王朝崩壊から、近代韓国成立までの60年間の歴史と苦難する民衆を描く一大叙事詩

内容説明

本巻に放たれる日本批判は、容赦なく烈しい。あたかも植民地朝鮮に生まれ、宗主国の国語で知の洗礼を受けた朴景利自らの引き裂かれた生い立ちへの愛憎のようだ。満州事変から太平洋戦争の勃発前夜までを描いた本巻では、朝鮮人の心にある「恨」を拠に日韓文化を比較し、日本により客体に貶められた朝鮮の主体回復を試みている。朴景利が往々にして「反日作家」と言われる所以だろう。しかし本書を読んだ読者は、著者の文学地平がすでに「反日」の泥濘を通り抜けて、生きとし生けるものへの憐みを湛えた生命賛歌へと開かれたことに気づくであろう。

著者等紹介

朴景利[パクキョンニ]
解放後(戦後)の韓国を代表する女流作家。1926年、慶尚南道忠武市(統営)生まれ。1955年、『計算』で文壇デビューし、『不信時代』、『僻地』、『暗黒時代』などの問題作をたて続けに発表した。2008年、81歳で死去した

金正出[キムジョンチュル]
1946年、青森県生まれ。当地の青森高校を経て、1970年、北海道大学医学部卒業。現在、茨城県小美玉市にて美野里病院院長。カナダ韓国語学院主宰

金容権[キムヨンゴン]
1947年岡山県赤穂市生まれ。1971年早稲田大学文学部卒。現在、韓国朝鮮に関する著述・翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiroshi Takeshita

1
文学は民族指導者ではありません、という作中の台詞を地でいく内容。描いた内容がたまたま反日だったというだけで、この人の筆の公平性はなんとも唸らされる。この客観能力の高さが作家としての資質なのだろう。2016/03/30

ハッカ飴

1
きっと省かれたであろう独立運動で直面しただろう活動家たちの葛藤や痛みをもっとぐっと腕を伸ばしてたぐりよせて読みたいなぁと思う。女性たちもどんな思いで生きていたのかもう少し立ち入りたかった。でも、(いつも同じ感想ばかりですが)面白い。いよいよ最終巻へ。2012/05/29

Jeanie

1
愛国心、民主主義も度をすぎると醜悪で非道徳的なものとなる、という緒方の言葉。それにつづく無能でしかない知識に絶望する、という言葉もシャープ。こんな言葉を読むための本なのかも。2012/05/23

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