出版社内容情報
幸田家で受け継がれるきものとの生き方。 きものを着る楽しさを教えてくれたのは、祖母・幸田文であり、母・青木玉だった! 教えられ、受け継いできたきものの魅力とは? 幸田家流きものつきあい術。
内容説明
初めてのきもの:幼い孫のため、祖母・文が用意してくれた初めてのきものの思い出。十三参り:着つけてもらった帯はすこしきつかった。そこで祖母がとった行動は?本のきもの:「幸田文全集」を飾った「幸田格子」の布。この布の誕生の秘密。つながる縁:かつて祖母のきものを仕立ててくれた人との時を隔てた出会い。蕨の帯:娘が嫁ぐ相手を迎える日、母がみせたきものへのこだわりと気遣い。島田と振り袖:初めて地髪で島田を結った十代の終わり。そして結婚の時に再び…。
目次
初めてのきもの
紅白の梅
十三参り
本のきもの
夢に咲く花
つながる縁
長いつきあい
古川の水
今浦島の七五三
母の着姿
蕨の帯
島田と振り袖
過ぎてきたとき
著者等紹介
青木奈緒[アオキナオ]
1963年、東京都生まれ。学習院大学文学部ドイツ文学科卒業、同大学院修士課程修了。オーストリア政府奨学金を得てウィーンに留学。1989年より翻訳・通訳などの仕事をしながらドイツに滞在。1998年に帰国して『ハリネズミの道』でエッセイストとしてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はこ
5
幸田文さんのお孫さんである青木奈緒さんのエッセイ。幸田文そして母である青木玉さんとの着物をとおしてのつながりがいきいきと綴られています。奈緒さん曰く「大甘のおばあちゃんの幸田文さんが奈緒さんにしてあげた着物のお支度はなかなかのもの。後半はどちらかというとお母さんとの愛情あふれたやりとりがとてもよかった。もっと写真があったらよかったな2013/08/03
にな
4
図書館本。 祖母、母、娘と着物について書いているという点に惹かれて。 私自身が着ないからこそ、着物を身近に感じられました。2016/02/04
rumi
4
幼い日、桐の箪笥を開けて畳紙をちょろりとめくり眺めてはその先の絵柄が気になり引っ張り出し…。何枚も広げてしまうから畳み方をまず教わったっけ。きちんと子離れ親離れした幸田家三代の繋がりが心地よい。母の着物もそろそろどうかな。たまにゆっくり顔を見せに帰ろうと思う。2013/02/14
和草(にこぐさ)
4
祖母から母へ。そして娘へと代々引き継がれていく着物。日常に取り入れるのは自分にとっては敷居が高いが女性のたしなみとして着られるようにはなりたい。2013/02/13
なななな
3
祖母幸田文、母青木玉と母子三代の着物でつづる思い出話。着物に対する造詣は全くない自分ではあったが生活の歴史に根付く着物文化を知れたのは新鮮な体験であった。文体も平易ながらも言葉選びがとても上手で素敵。雑誌「ミセス」で連載されたエッセイだったとのことでなるほどと思う。2023/04/06