鴎外の恋 舞姫エリスの真実

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  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062167581
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

永年の論争に終止符を打つ。
日本文学史上最大の謎、森鴎外「舞姫」モデル ついに発見!
初めて明かされる「エリス」の実像! 多数の新資料による決定的新事実の数々!

森鴎外の名作「舞姫」。悲劇のヒロイン、エリスのモデルとは誰か? 世間を騒がせてきた積年の謎をついに解明。徹底的な調査によって次々に発見される新資料の数々。
「舞姫」モデルの正体に迫る過程は、ミステリー小説を読むがごとくの興奮とドンデン返しの連続――そして巻末近くで明らかになる、「エリス」との感動の対面! 抜群の面白さと世紀の発見の記録。

六草 いちか[ロクソウ イチカ]
著・文・その他

内容説明

森鴎外の名作「舞姫」。悲劇のヒロイン、エリスのモデルとは誰か?世間を騒がせてきた積年の謎をついに解明。徹底的な調査によって次々に発見される新資料の数々。「舞姫」モデルの正体に迫る過程は、ミステリー小説を読むがごとくの興奮とドンデン返しの連続―そして巻末近くで明らかになる、「エリス」との感動の対面!抜群の面白さと世紀の発見の記録。

目次

森鴎外とベルリン留学
鴎外と『舞姫』
獣苑からクロステル巷まで
クロステル巷の教会
「エリス」の実像
エリーゼがユダヤ人である可能性
オーガイという軍医とその人の恋人
ヴィクトリア座
エリーゼ探しの第一歩
乗船者名簿〔ほか〕

著者等紹介

六草いちか[ロクソウイチカ]
1962年大阪市吹田市生まれ。1986年ドイツに語学留学。ゲーテインスティトゥートおよびウィーン大学でドイツ語を学ぶ。1988年よりベルリン在住。2000年より雑誌等に記事を執筆するようになる。寄稿雑誌「PEN」「マリ・クレール」「オブラ」「キネマ旬報」等多数。音楽、映画、トラベルガイド等でドイツ関連の著作・執筆がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

がらくたどん

65
<『森志げ全作品集』刊行を勝手に記念>今年は没後100年という事なので、あともう少し森鴎外。志げさんが最後の「ひと」ならやっぱり最初の彼女に触れないと。往年の女学生仲間内で鴎外株暴落を巻き起こした例の『舞姫』エリス嬢の真の姿を求めて、ベルリン在住の著者が足の豆にも眼精疲労にもめげずに教会や墓地を回り古い一次資料を舐めるように読んだ結果たどり着いた甘露な一滴のような「彼女」は一人の大変に堅実なしかし愛を信じる情熱を秘めたエリス像だった。研究論文とするには文学史探訪の楽しさとスリルに溢れているが調査経路は堅実2022/09/16

リコリス

30
Elise Marie Caroline Wiegert。この人物を探す旅に舞姫の舞台ベルリンへ作者と一緒にタイムスリップしてしまった。途中何度も挫折しエリスに対する誹謗中傷に腹を立てあてもなく彷徨った。鷗外、森林太郎は別れてもなお断ち切ることができず彼女を思い続けていたこと、彼女もまた林太郎を愛していたんだということを知り最後は涙が溢れた。エリスは林太郎の母親に似ていたらしい。そして子供達の名前もエリスにちなんでいるなんて。舞姫の切なさは鷗外のせつなさか。エリスの誕生日が主人と同じだったのが笑えた。2016/01/05

おおにし

23
著者は20年以上ベルリンに在住するライター。ベルリンに歴史研究で訪れる邦人の手伝いをして、自身も『舞姫』関連の資料を収集し始めた頃、「オーガイの恋人は僕のおばあちゃんの踊りの先生だった人だ。」というドイツ人に偶然出会い、鴎外の元恋人エリーゼについて徹底調査をはじめることに。この本は何度も調査に挫折しながらも、数多の鴎外研究者が真相に辿りつけなかったエリーゼ実在の証拠をつかむまでの奮闘記。偶然出会った人が思わぬヒントをくれたりとセレンディピティの手本のような展開で最後まで興奮して読めた。2022/05/30

モリータ

21
◆2011年講談社刊。著者はドイツ在住のライター。◆ユダヤ人を特定するためのナチ時代の国勢調査や、戸籍がわりだった教会の名簿の地道な調査によって、ベルリン滞在時の森鷗外の恋人エリーゼの身許が判明した。エリーゼがユダヤ人とは考えられないことや、その家族の出自、帰国後の職業なども明らかになった。◆著者は「大学所属の文学研究者」ではなく本書は「論文」や「研究書」の体裁ではないが、客観的事実と、その調査の過程が丁寧に書かれており、再調査が可能という意味でも、学術的な成果をともなった文学研究と言える。2020/07/06

kaze

21
★★★+ 面白かった!少しずつ真実に迫る過程が良質の推理小説を読んでいるみたいで興奮した。調査ってこういうことなんだなぁ。実に綿密で執念深くて委細漏らさぬ裏取りの精確さに感動した。『舞姫』は高校の教科書で読んだきりで、でも何故かとてもよく覚えている。「豊太郎ぬし!」と私も叫んだよ。まったくもってあの豊太郎という奴はどうしようもない男だ。けれどもこの本を読んで鷗外がエリス(エリーゼ)をどれほど深く愛していたのかが十分に理解できた。筆者が調査にかけてくれた長い時間が、一人の人間の理解につながったのだろう。2013/06/16

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