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出版社内容情報
謎の絵師・写楽の正体を完全証明した金字塔謎の絵師・写楽の正体を、膨大な一次史料とアカデミックな厳密手法で完全証明! 歴史ノンフィクションの最高傑作として屹立する名著に図版を大幅追補した完全版
内容説明
二十年前、写楽の正体は完全証明されていた。超絶の歴史ミステリ、図版を大幅増補。
目次
十返舎一九『道中助六』寛政五年の顛末―Y氏からの手紙1
『道中助六』の意味するもの
Y氏との出会い
東洲斎寫樂とは何者か?
東洲斎寫樂読み名の顛末―Y氏からの手紙2
とうじゅうさい・しゃらく
十返舎一九
中村此蔵
振り出し
『浮世絵類考』とクルトの『SHARAKU』―Y氏からの手紙3
三馬、クルト、そして斎藤十郎兵衛
斎藤十郎兵衛と斎藤与右衛門
終論 Y氏最後の手紙
東洲斎写楽はもういない
著者等紹介
明石散人[アカシサンジン]
1945年生まれ。美術、歴史、政治、物理…あらゆる分野にわたり博覧強記。独自の視点から、常識・既存の枠組みを打ち破る「新説」を提示し鮮やかに実証する。映画監督・作家・テレビディレクターらに熱狂的な支持者が多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yyrn
1
わずか10カ月の間に145点の錦絵を作成した後、姿をくらました謎の浮世絵師、東洲斎写楽は誰か?という論争に一石を投じた本。結局、写楽は『浮世絵類考』に唯一記述がある阿波徳島藩士で能役者の斎藤十郎兵衛だとする説を展開している。その謎解きの迫り方が理詰めで素晴らしい。ちなみに、写楽別人説の候補に挙がったのは、歌川豊国、葛飾北斎、喜多川歌麿、劇作家の歌舞伎堂艶鏡、山東京伝、十返舎一九とか、版元の蔦屋重三郎や歌舞伎役者の中村此蔵などなど提唱者の数ほどいる感じ。つまり証拠が少ないことが好奇心を刺激するらしい。2013/04/30
いつも食べすぎ
0
超難解でついていくのが大変!!佐々木さんと交換日記状にやりとりしてくれるのが救いかな。結論から言うと、「そう書いてあったじゃん!」的なコトなんですかね、 いままで色々考えてきた方々、お疲れ様!って感じ… 高橋克彦先生の本を読んでなければ、絶対に読んでいない本です。世の中には博識な人がいっぱいいるのですね…2021/04/05
紫
0
東洲斎写楽検証のエポックメイキング的一冊が、単行本として復刻なのであります。図版を大幅に追加したため、文庫本よりも分厚いです。軽いタッチで写楽の謎を追いかけ十返舎一九説にいたる一部。一転、膨大な史料を駆使した検証によって東洲斎写楽=斎藤十郎兵衛の実像に迫る二部。ちょうどゲーム感覚の謎解きと学術的な検証の違いを見るように、前後半でがらりと印象が変わります。二十年を経て新史料も発見されたいま、内容については多少の修正が必要ですが、堅実無比の検証は決して古びていない。今後、最新版が作られることに期待。星5つ。2014/08/04