解放老人―認知症の豊かな体験世界

個数:
電子版価格
¥1,155
  • 電書あり

解放老人―認知症の豊かな体験世界

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月20日 05時53分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062164252
  • NDC分類 493.75
  • Cコード C0095

出版社内容情報

認知症を”救い”の視点から見直す。『救急精神病棟』で知られる著者が重度認知症治療病棟に密着、新しい角度から見つめた画期的ルポ認知症=不幸なのか?

「認知症が進むにつれ、がんの痛みを感じなくなる。死に対する恐怖とも無縁になる。末期がんにも苦しまず、安らかに永眠する。これは、私ではなく、認知症の研究や治療、介護、看護にあたってきた専門家たちがよく口にする現実である。一般には、ほとんど知られていない事柄かもしれない。」(著者より)

認知症を"救い"の視点から見直す。

2025年には730万人に達する可能性があるともいわれる認知症患者(厚生労働省調べ。最多の場合)。『救急精神病棟』『脳を知りたい!』で知られる著者が、重度認知症治療病棟のお年寄りたちに長期間密着。この難病をまったく新しい角度から見つめた画期的なルポ。

(内容)
つげ義春の名作「ねじ式」も顔負けの
シュールな幻想を語ってやまないハナさん。
すきあらば病棟からの脱出を狙いつづける源五郎さん。
車椅子を両手でこぎまわりながら、悪罵と怨嗟(えんさ)のかぎりを叫びつづける徳子さん。
一日中、病棟の中をほぼ決まったコースで歩きまわる勘平さん・・・。

「なんと個性的な人々であろうか。
山形県南陽市にある重度認知症治療病棟での取材を始めてすぐ、私はそこにつどう人々の圧倒的な存在感に目を見張らされる思いがした。(中略)認知症の進行とともに、罹患者の内面から、常識や世間体や煩雑な人間関係といった余分なものが削ぎ落とされ、いわば”地肌”があらわになる。それは、私たちから見れば、ときに目をそむけたくなったり見るに忍びなかったりするものであろうが、その人が秘めていた個性の核心であるに違いない。」(「あとがき」より)

(事前にゲラを読んだ、ある読者の感想)
元気だった両親が年を重ねるにつれて、耳が遠くなったり、ちょっと前の出来事を完全に忘れていたりして、「もしかして・・・認知症かな」と思うことが多くなりました。そういうことを考え始めると、正直暗い気持ちになっていたのですが、この本を読んで、少し不安が和らいだような気がしました。親が認知症になるのは怖いです。でも、もしそうなっても、落ち着いて対応できそう、たとえば、親が自分のことを忘れてしまったり、時には攻撃的になったとしても、「うんうん」と優しく接することができるような気がしました。

プロローグ
第一話  なめる人
第二話  ファンタジー
第三話  待つ男
第四話  仕事の痕跡
第五話  もの盗られ妄想
第六話  記憶地獄
第七話  長老の知恵
第八話  配偶者
第九話  男女の関係
第十話  花火
第十一話 家族
エピローグ


野村 進[ノムラ ススム]
著・文・その他

内容説明

認知症を“救い”の視点から見直す。『救急精神病棟』『脳を知りたい!』で知られる著者が、重度認知症治療病棟のお年寄りたちに長期間密着。この難病をまったく新しい角度から見つめた画期的なルポ。

目次

第1話 なめる人
第2話 ファンタジー
第3話 待つ男
第4話 仕事の痕跡
第5話 もの盗られ妄想
第6話 記憶地獄
第7話 長老の知恵
第8話 配偶者
第9話 男女の関係
第10話 花火
第11話 家族

著者等紹介

野村進[ノムラススム]
1956年、東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科中退。1978~80年、フィリピン、アテネオ・デ・マニラ大学に留学。帰国後、『フィリピン新人民軍従軍記』で、ノンフィクションライターとしてデビュー。97年、『コリアン世界の旅』で大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞。99年、『アジア新しい物語』でアジア太平洋賞を受賞。現在、拓殖大学国際学部教授もつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こばまり

56
いずれは5人に1人が認知症。読みながら様々な思いが去来しましたがふと、「これでいいのだ」という言葉が天啓のように降りてきた。バカボンのパパはすごいなぁ。六車由実氏の『驚きの介護民俗学』との併読もオススメです。2015/10/02

ナミのママ

49
10年以上前、著者の『救急精神病棟』を読んだときも思ったのですが、飛び込んでの体験ルポが面白いです。今ほど認知症が一般に知られない頃に「若年性アルツハイマー(当時)」の母を看取りました。ここに書かれているエピソードも、病棟の様子も、思い出して、笑いながら読みました。過ぎてしまうと笑い話です。認知症の方を、どの視点から見るかでとらえ方は変わると思うのですが、著者の「他人だけどあたたかい視点」からの書き方はとても好感が持てました。とはいえ、現実に家族を介護している人にはそこまでの余裕はないでしょうが。2015/04/29

funuu

15
全国の認知症の患者数が、2025年に最多で735万人にのぼると厚生労働省による推計を報じた。2012年の時点では462万人で、65歳以上の人口の7人にひとりだった認知症患者の割合が、いまから10年後には5人にひとりに急増するというのである。認知症患者は、最も適応する力が衰えた時期に、最も厳しい適応を要求されている。2015/10/01

アズマ

14
認知症で精神病棟へと入院している老人たちの話。 認知症がどういうことなのか知識として知ってはいても、こういう現場の風景を知るとやっぱりすごかったです。2018/03/10

myon

10
認知症にはなりたくない、というのが大方の思いではあるけれども、認知症になることで、死への恐れ、苦痛から解放され、その人本来の個性に戻っていく救済と言えるのではないか。重度認知症治療病棟に通って取材したノンフィクション作家によるレポート。2019/02/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9317676
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。