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出版社内容情報
われらは愛と正義を否定する。問題解決の路(みち)を選ばない。健全者文明を否定する。行動するCPたちの痛快・青春ノンフィクション!
「カニって横に歩いてるやん。誰も不思議に思わへんやん。障害者が健全者と違う歩き方をしてるのは当たり前のことちゃうの」
1977年、川崎市でバスジャック事件を起こして、それまで顧みられなかった障害者のバス乗車に一石を投じた過激な障害者運動団体。それが「青い芝の会」である。著者の角岡伸彦氏は、ときに介助者として、またときには取材者として、過去27年間「青い芝」と深く長く対面してきた。本書の内容は、あまりにもひどい差別、どう考えてもやりすぎの闘争、真剣だけどユーモアを忘れない爆笑エピソードなど。障害があること。老いること。
本書は「あるがままの生」という遠大なテーマに挑んだ本格ノンフィクションである。
●本文から
「なんかの集会の時にね、福永が俺に『黙れ、健全者!』と言いよったんや。俺は言い返した。『お前、それはやめた方がええで。黙れ健全者言うんやったらな、健全者の方は黙れ障害者と言うで。君、それ反対できひんで。何々を言った健全者は黙れというのは、まだわかる。けど、健全者だから黙れというのは、そんなものはどこへ行っても通用せえへんで』」(第2章 宣言)
仲間の自殺を知った関西青い芝は、緊急役員会を開いた。「私たちを殺す施設に用はない」、「なんちゅうこっちゃ、そんな施設(和歌山県立身体障害者福祉センター)はつぶさなあかん」。所長は「暴力障害者!」と叫び、所長室に鍵をかけたまま閉じこもってしまった。(第4章 炎)
その頃、福永の活動を追いかけていたNHK大阪放送局が、阪神障害者解放センターと市側の交渉を映している。(『負けたらあかんでぇーー阪神大震災・ある障害者の闘い』九五年八月八日放映)。西宮市助役に対し、福永は声を上げた。「いっこもわかってないやんか! あんたら全然考えてないやんか! ちゃんと脳みそを働かせ、脳みそを!」(第9章 揺れ)
【著者略歴】
角岡伸彦(かどおか・のぶひこ)1963年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。神戸新聞記者などを経てフリーに。著書に『被差別部落の青春』(講談社文庫)、『ホルモン奉行』(新潮文庫)、『はじめての部落問題』(文春新書)、『とことん!部落問題』(講談社)などがある。
角岡 伸彦[カドオカ ノブヒコ]
著・文・その他
内容説明
われらは愛と正義を否定する問題解決の路を選ばない。健全者文明を否定する。行動するCPたちの痛快・青春ノンフィクション。最も過激な社会運動ドキュメンタリー。
目次
フィルム
第一歩
宣言
自立と解放
炎
亀裂
行き当たりばったり
居場所
志
揺れ
タイトロープ
ふたり
最後の障害者
著者等紹介
角岡伸彦[カドオカノブヒコ]
1963年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。神戸新聞記者などを経てフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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