出版社内容情報
幻のデビュー作復刊!
西表耶麻子は病気の療養も兼ねて、都会からこの火蜥蜴島へやってきた。そこで同じ高校の先輩・南愛治に恋をする。ただ見つめているだけでよかったのに、お節介で暑苦しい不破先輩が立てた、恋愛成就作戦に巻き込まれ、迷惑をする耶麻子。そんなある日、南先輩の信じられない姿を見ることになり・・・・・。
7月公開の同名映画の原作本。
内容説明
西表耶麻子、高校2年生。小さいとき、病気療養のために、この火蜥蜴島へ引っ越してきた。体が弱い以外はごく普通の女の子。そんな耶麻子が高校で、南愛治くんに一目惚れ。そっと「彼」を見つめているだけでよかった。それなのに、それなのに、お節介な先輩が現れて…。表題作「私の優しくない先輩」と、“その後”のお話「吉乃さんはいいひとだから」を収録。
著者等紹介
日日日[アキラ]
1986年生まれ。高校在学時に第1回恋愛小説コンテストラブストーリー大賞、新風舎文庫大賞、第6回エンターブレインえんため大賞佳作、第8回角川学園小説大賞優秀賞、第1回MF文庫Jライトノベル新人賞編集長特別賞と5つの賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yobata
9
病気療養の為に火蜥蜴島という小さな島に幼いころに引っ越して生活している高校二年生の西表耶麻子。彼女は同じ高校の南愛治くんに恋をしていた。病弱な体のため体育は休んでいたのに、お節介で嫌いな不破風和という先輩に自分の想いがばれてしまい…。すると先輩は協力すると言いだし…。表題作「私の優しくない先輩」と、その後の想いの連鎖を語る「吉乃さんはいいひとだから」の2話収録。日日日さんのデビュー作の一つで第1回恋愛小説コンテストラブストーリー大賞受賞作。病気で自身の余命がごく僅かだと自覚している少女が恋について淡い→2014/01/21
べる
5
なんてこともない話なのだが、それぞれのキャラ造形が良く、登場人物に感情移入して読めた。表題作はラストシーンにグッときた。だが、もう少しそのシーンを盛り立てる為にも先輩と主人公二人のシーンがあると良かった。続編となる『吉乃さんはいいひとだから』があることによって、耶麻子の存在がその後も先輩と喜久子に影響を与え続けていることがわかって切なくなった。しかし、なぜこの先輩のキャラをはんにゃの金田が・・・謎だ。2010/10/21
︎💓ひかる💓
4
不破先輩は口が悪いが奥底に優しさを感じる良い人なのだろうと感じさせる。よくある話だ、友達が同じ人を好きになるって…。久喜子と愛治くん。なんか普通すぎて涙も出なかった。ツギハオって?2022/05/09
はる
4
優しくない先輩。 先輩との描写が少なかったのが残念 筧さんのやり取りがよかった2012/06/09
9che
4
もっと軽いラブコメかと思ったら、結構ぐさっと刺さった。主人公の女子高生が人生のなかで確実に死に近づきながら生きている・・・。最後、皆に感謝している場面がぐっときた。登場人物の人間くささが出てた気がする。先輩はかっこいいけど、もっと文章を工夫したらもっと感動できる気がする。2011/08/23