内容説明
自分が自分の教師になる―自分の中に先生役のもう一人の自分をつくって、その先生が冷静に自分を観察してハッパをかけたり、褒めたりする。「作家兼外科医」の劣等感をパワーにする法。一年にも満たない二人の教師との出会いが僕を変えた。
目次
1 僕の受験生時代
2 ワークとレイバー
3 君の先生は君自身
4 暗い青春だって正しいんだ
著者等紹介
石黒達昌[イシグロタツアキ]
1961年北海道深川市に生まれる。外科医であり、作家としても活躍中。東京学芸大学附属高等学校、駿河台予備校を経て東京大学医学部を卒業。1989年第8回海燕新人文学賞を受賞。1994年『平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに…』が、第110回芥川賞候補に。同作品は第16回野間文芸新人賞の候補にも。1996年『94627』が第9回三島由紀夫賞候補に。2002年『真夜中の方へ』が第126回芥川賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨータン
7
ちょっとした出会いやきっかけで人生って劇的に変わるんですよね。レイバーでなくワークの気持ちで仕事をしている人って、仕事に対する深みのようなものが伝わってきますよね。彼が予備校時代に出会った先生の話で、貴族に取り入った画家のストーリーが私の心に響きました。2023/11/18
そちゃ
4
ワーカーとレイバーの違いがいいですね。火をつけてくれる少しの外的刺激(2人の教師)と、あとは自分次第(自分が自分の教師)なんだな、と思った。2015/03/24
北条ひかり
3
1時間12分(岩手県立視聴覚障害者情報センターに感謝) 東大理3に合格する人って、どんな人なんだろう?と思って、興味本位で聴いてみた。さぞかし優秀な人の理路整然としたお話なのかと思ったが、全然違った。「路傍の石」とか・「車輪の下」とかが例に挙げられる暗〜い青春(苦笑)だった。これは、まさに僕と同じではないか!?とシンパシーを感じつつ、最後まで聴いたのだが、突きつけられた結論は、なんで僕はこんな有様になってしまったのよ!?ということだった(笑)。今からでも何とか軌道修正しなければ!2015/04/30
ぷりん
3
東大にはいる人、お医者さんになる人はもともと持っている能力が違うと思っていました。しかし、そのような方でも挫折や努力を重ねていることにとても親しみを感じました。そして自分の努力不足を痛感しこれからの人生、頑張り続ければ自分もなりたい自分になれるかもという勇気を頂きました。2015/03/21
harak
3
(15歳の若者向けの本)手っとりばやく前向きになりたくて読んだが、思ったのとは違っていた。編入とはいえ北海道からわざわざ学芸大附属高校へ行った人が果たして劣等生だろうか?ともあれ、レイバーでなくワークしろ、自分が自分の先生たれなど、言ってることは間違ってない。2011/01/21