島田荘司選アジア本格リーグ
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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062157599
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

内容説明

精神科医でミステリー作家の藍霄が受け取ったメールは、周囲の人間が突然自分のことを知らないと言いだす、奇怪な体験を訴えていた。王明億と名乗る謎の差出人はさらに、自分は七年前の未解決密室殺人事件の犯人であり、それには藍霄も関わっていた、と言う。数日後、発見された浮浪者の首切り死体が王明億のものと判明、苦境に立たされた藍霄を救うべく、友人の秦博士と李君が事件解決に乗り出す。幻想的な謎と強烈な不可能興味。台湾ミステリーの最前線をリードする、鬼才の異形の本格ミステリー。

著者等紹介

藍霄[ランシャウ]
1967年、台湾、澎湖県に生まれる。長庚大学臨床医学所卒業、同大学臨床医学研究所勤務。産婦人科医。中学時代から推理小説を愛読し、1985年、高校三年で短篇「屠刀」を『推理雑誌』に発表。第二作「医院殺人」(1990)で林佛兒推理小説賞を受賞。台湾ミステリー新時代を代表する作家

玉田誠[タマダマコト]
1967年、神奈川県生まれ。青山学院大学法学部卒業。台湾において日本ミステリーの紹介や台湾ミステリーの評論を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

神太郎

26
図書館本。台湾の本格小説。不可思議な冒頭の展開。虚々実々を織り交ぜ読者を翻弄しようとしている感じはいいと思いました。途中語り手を変えるなどしてカウンターをいれたりしてなかなか意欲作だなと思いましたが、ラストはまぁまぁ。このオチなら、人物をひとりひとりもう少し掘っても良かったかも。そうすれば、「そっか~、そうだよなぁ」って唸ったかも。平凡な登場人物でも犯人足りうるのは分かったし、意外性はあったがやはり印象が弱くなる。人物の名前は毎回ルビふってくれてたら、とても助かったかもしれんな……(笑)2021/03/06

まさむね

3
台湾発の新本格ミステリ。冒頭から幻想的な謎と不可能犯罪が炸裂し、ここにまで「島田荘司理論」が徹底されていることに驚くが、真相は定石からの逸脱を図っていてユニーク。ただ地味な印象は否めない。タイトルの意味もラストで分かる。建物の図版をたくさん提示した割には、それを活かした物理トリックが見られなかったことは残念。2009/10/02

キリ

2
見取り図が出てくるのは好みだけど登場人物の名前が覚えられないのもあり難しかった。メールで始まり手紙で終わるって…過去現在含め一方的に恨まれ巻き込まれた藍先生ドンマイ。2018/02/11

nashi

2
私に届いた一通のメール。それは過去の猟奇殺人を告白し、なおかつ私を共犯者と名指すものだった―。冒頭に突きつけられる狂気じみた謎は強烈かつ独創的であり、ワクワクする。だが、中盤からからくりが何となく見えてきてしまう。私の剽軽な友人の目から語られる部分も、原文ではテンポがよいのかもしれないが、冗長に感じてしまった。犯人の意外な正体も、やや力技か。楽しめたけれども、冒頭の期待感が尻つぼみになり、印象の上で損をしている気がする。2012/09/13

とし

1
読後の感想としては、作者には失礼ながら古き良き「密室殺人ミステリー小説」だったなと。もちろんそれもいいもんだなと思って満足したが、読者目線でいえばあれで真犯人にたどり着くには個々の心理描写やその他の部分でも少し説明不足の感もあったので、なにか後出しじゃんけんされたようなモヤモヤ感は残った。2022/08/19

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