プリズン・トリック

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062157063
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

各選考委員が選評で声を揃えた「志の高さ」とは何か?
■恩田陸氏――ひと言でいうと、志が高い。描こうとしている絵の大きさ、やろうとしていることのハードルの高さに惹かれた。
■天童荒太氏――交通事故の加害者と被害者の対峙の場面がよく書けていた。ここは謎と直接関係はなく、書くべきだと信じた筆者の意志の問題だ。そうした小説に対する志は、この候補者が最も高いと感じた。
■東野圭吾氏――このトリックに挑んだところに志の高さを感じた。

内容説明

刑務所内での密室殺人。社会派でありながら超本格。読み落としていい箇所はラスト一行までどこにもない。あなたは絶対に鉄壁のトリックを見破れない。そして必ず、二度読む。第55回江戸川乱歩賞受賞作。

著者等紹介

遠藤武文[エンドウタケフミ]
1966年長野県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。広告代理店、郷土史出版社を経て、現在、損害保険会社勤務。初めて書いた小説『プリズン・トリック』で2009年度第55回江戸川乱歩賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みも

145
江戸川乱歩賞受賞作。この種の作品を読むにあたっては、あらすじ等の予備知識は極力排除して臨むのが僕の心得。受賞作には秀作も多く、未知の著者であってもおのずと期待値は高まる。実際その期待に違わず、トリックの創造性は感嘆に価する。だがしかし、如何せん文章が固くリズム感に欠ける為、どうにも読み難さを感じてしまう。更に登場人物が多い上に挿入場面の詰め込み過ぎ感も否めず、注視すべき個所が散漫になり視点が変わる度に仕切り直しが繰り返される為、結局ストーリーの連続性が断ち切られ、いつの間にかぼんやり収束しているのは残念。2025/07/05

ダイ@2019.11.2~一時休止

115
デビュー作。一事不再理がポイント。視点が変わりすぎてわかりづらいが面白かった。2013/11/29

ゆみねこ

95
第55回江戸川乱歩賞受賞作。市原市の交通刑務所に収監された石塚は、同じ受刑者の宮崎を殺害し脱走した。石塚と名乗っていた男は何者なのか?隠されていた事実が最後に明かされて驚く。登場人物が多くて少し混乱。これがデビュー作、さすがです!でも、一番面白かったのは、ご本人の受賞の言葉。そこに出てくるみなさんが登場する物語を読んでみたいですね。2017/10/03

よむよむ

57
乱歩賞作品。刑務所内の情景がすごい。どんな取材をしたらこんな風に書けるのか?と考えてしまう。ただ、誰に感情移入したらいいのか定まらずオタオタしてしまった。視点は少ないほど読みやすいのだが・・・例の人物は途中からあやしさがプンプンで、最後の一文で???が大量発生。巻末の選評でも同じことが書いてありちょっと安心!?ものすご~く待たされたので、また期待しすぎちゃったかな・・・2010/05/05

nyanco

56
序盤、舞台の物珍しさもあって読ませるが、中盤、登場人物が多く視点もコロコロと変わり読みにくい。交通刑務所という舞台も、加害者と被害者の罪に対する思いも作品のテーマとして面白い。しかし非常に重いこのテーマを選び、更に物語を膨らませるには、まだまだ力量不足。『志の高さ』とは、こう言うことかと納得。そしてあのラスト。ここまで紡ぎあげてきたものをそう崩して来たか…。作家の狙いは解るが、もやもやが残る。そこで帯の「必ず二度読む」に辿り着く訳だ…。無駄を省いて練り上げたらもっと面白くなったのでは?勿体なく、残念。2009/10/14

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