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なぜ犬はあなたの言っていることがわかるのか―動物にも“心”がある

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  • サイズ B6判/ページ数 380p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062153096
  • NDC分類 481.78
  • Cコード C0098

出版社内容情報

犬、オウム、イルカ、チンパンジー、ゾウなど、親しみやすい動物たちが何を考えているのか、動物の心を解き明かす驚きの研究を追う。 魚になるってどんな感じだろう、と考えたことはあるだろうか。あるいはオウムやイルカ、ゾウになることは? 彼らは私たちと同じように考え、悲しみ、愛情を持つのだろうか? 科学者たちはいま、この疑問に答えようとしている。最新の研究によって、アリが教育すること、ラットはくすぐられるとよろこぶこと、犬が1000語ものボキャブラリーを持ち、インコは寝ている間に歌を習得することが次々明らかになってきた。
 本書は動物の行動、思考、認知能力を地道に探る研究者たちを追うことで、動物の“心”のありようを解き明かそうと試みる。筆者はアメリカ、日本、ベネズエラ、コスタリカ、オーストラリア、ドイツ、イギリス、ハンガリー、オーストリア、ケニアと、世界中の研究者と現場を取材。身近な生き物たちの持つ驚くべき知性の発見によって、「動物は本能のままに生きる劣った存在」だとする古い概念が覆される過程をたどっていく。
 動物は何を、どのように考えているのか? 動物の心という未知の領域に足を踏み入れ、同じ地球に暮らす私たちと彼らの絆に新たな視点をもたらす一冊。
 天才ヨウムのアレックス、京大霊長類研究所のチンパンジーなど、世界的に有名な動物も登場する。
「感動的かつ刺激的。巧みな話術が用いられ、ときに胸がしめつけられる」(ワシントン・ポスト)と評された。

序章 動物の知力
動物は何を考えているのか/野生チンパンジーとの出会い/『種の起源』の衝撃/動物も「心」で行動する/仲間の死を悼むチーター/「考える」とは何か/「who」か「that」か/絶滅危機の時代に/かつて禁忌とされた領域へ
第1章 アリの教師
シャーレの中の世界/バクテリアもハエも経験から学ぶ/ごちそうのありかをどう伝えるか/小さな不動産鑑定士/ミーアキャットの最高の教育法/アリのコロニーと脳は似ている
第2章 魚たちの間で
射撃上手な魚/テッポウウオの視線/四十ミリ秒の判断/いじめっ子から学ぶ/魚は痛みを感じない?/釣り針は”苦しい”のか
第3章 脳ある鳥
ヨウムのアレックス/リンゴは「バネリー」/ 道具を作り出すカラス/「羽のある類人猿」/アレックスとの別れ
第4章 オウムの鳴き声を翻訳する
オウムの辞書/テリルリハシインコのコンタクトコール/動物は会話しているのか/巣箱の中のドラマ/ひな鳥は誰から鳴き声を学ぶのか/オスどうしの友情の築き方/動物のソーシャルスキル
第5章 ラットの笑い声
遊びの機能/じゃれあいのルール/「もっと遊んで」とねだる声/遊びで脳が構築される/ ラットは夢を見るか?/モルモットの嘆き
第6章 ゾウの記憶
ゾウの群れを率いる家母長/絆のグループ/家族の遺骨がなぜわかるのか/殺戮の残り香
第7章 イルカの教育
鏡を見つめるイルカ/溺れる人を助ける理由/イルカと人間の脳の類似性/「創造」して飛ぶイルカたち/心触れ合った仲間との別れ
第8章 イルカの野性
海に棲む知性/ オスのイルカはDV夫?/イルカ同士の戦い/計算高くなる必要性/メスの取り合い/ハウとピーター
第9章 チンパンジーであることの証
種保存計画/直立二足歩行のケオ/ヒトの定義を変えた大発見/タッチスクリーン・テスト/悩ましい個体差/「私たち」と「彼ら」の壁を取り去る/ 京都のアイとアユム/目線を合わせること
第10章 犬とオオカミ
飼い主に協力したい/犬と人間の結びつき/犬はなぜ吠えるのか/ 天才犬ベッツィ/二万六千年前からのパートナー
終章 同じ惑星に生きる者として
再び、大量絶滅の時代に/ピューマが激減した理由/動物と共生する未来へ


ヴァージニア・モレル[ヴァージニア モレル]
著・文・その他

庭田 よう子[ニワタ ヨウコ]
翻訳

内容説明

コロニーを持ち帰りすぎて、車庫に車が入らなくなったアリ研究者、資金難で豆腐が主食のオウム研究者、子オオカミと添い寝する動物行動学者。一風変わった(そして動物愛あふれる)学者たちの努力と情熱で、動物たちの知性、感情、心のありかが次々発見されていく!

目次

動物の知力
アリの教師
魚たちの間で
脳ある鳥
オウムの鳴き声を翻訳する
ラットの笑い声
ゾウの記憶
イルカの教育
イルカの野生
チンパンジーであることの証
犬とオオカミ
同じ惑星に生きる

著者等紹介

モレル,ヴァージニア[モレル,ヴァージニア] [Morell,Virginia]
科学ジャーナリスト。カリフォルニア州生まれ。1990年から『サイエンス』誌の記者を務め、20年以上にわたり生物学者、人類学者、古生物学者などさまざまな分野の科学者の研究にかかわり、科学の最先端を追ってきた

庭田よう子[ニワタヨウコ]
翻訳家。慶應義塾大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にゃも

5
動物には知性があるのかという研究について書かれた本。多岐にわたる研究をジャーナリストが追う形なので物足りない部分があるのは確かだが、存分に好奇心を刺激させられた。テンプル・グランディンの『動物感覚』を読んだときに近いワクワク感だ。特に印象深かったのはラット。幼少期の遊びの重要性について「遊びによって、恐怖や怒り、欲望や不安、ほかにも探求心などの微妙な感情の限界を探ることができる。遊びはラットに自信を与える。」とあり、人間や犬にも言えることなんだろうなと思った。そしてラットはチュプチュプチュプと笑うそうだ。2015/11/21

バッシー

3
動物は何を考えているのか、最新の研究を追った本。紹介されるアリ、魚、オウム、イルカ、オオカミなどの研究を見て行くと、彼らも人と同じように感情、考えを持った存在としか思えなくなってくる。こうした研究は、擬人化という批判や、宗教的な反発も大きいのだなと知る。それにしてもこの邦訳のタイトルは最悪、原題通り「アニマル・ワイズ」として出すべきだった。2024/05/13

くるみさん

3
珍しくフィクション以外を。犬の話ではなく、動物の考えるちから、ひいては心の可能性を研究する人々のルポ。さて私もですが犬飼いは、自分たちは犬が発してるメッセージを読み取れるけど、犬好き以外の人にそれを言いません。犬バカ扱いされるから。しかし動物(ペット)がこう言ってると感じるのが錯覚ではないことを研究する本。自力で考える能力や感情は、人間だけでなく複雑な社会を形成する動物に発達していくものという説、巧い構成で伝えています。動物記としても優れていて、たまに切なくなります。2015/10/30

まめ

2
表紙と題名につられて購入~序章からの難しさ(>_<)鳥からようやくアタマに入ってきた感。イルカを持ち出したバカ野郎の話はやるせなかった(;o;)本読んでるアタシの目の前でおやつまだ?!と目で訴えてくる愛犬ボーダーコリーに思わず笑いがでてくる。2019/03/20

6月うさぎ

2
難しかった。動物と一緒にいれば気持ちがあるのは分かりきったことだと思ってたから否定的な学者がいるのにびっくり。2016/02/12

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