あまりに野蛮な〈上〉

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あまりに野蛮な〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062151139
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

台湾に暮らした日本女性の愛の手紙・日記。70年の時を経て甦る二人の女性の愛の人生。

著者等紹介

津島佑子[ツシマユウコ]
1947年、東京都生まれ。白百合女子大学卒業。『草の臥所』で第五回泉鏡花文学賞。『寵児』で第十七回女流文学賞。『光の領分』で第一回野間文芸新人賞。『黙市』で第十回川端康成文学賞。『夜の光に追われて』で第三十八回読売文学賞。『風よ、空駆ける風よ』で第六回伊藤整文学賞。『火の山―山猿記』で第三十四回谷崎潤一郎賞。同作品で第五十一回野間文芸賞。『笑いオオカミ』で第二十八回大佛次郎賞。『ナラ・レポート』で芸術選奨文部科学大臣賞。同作品で紫式部文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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いくら

12
1931年ミーチャこと美世が台湾に住む明彦のもとへ嫁ぐことになり、やがて台湾での新婚生活が営まれる。読者はその様子をミーチャの明彦への書簡と日記、さらに三人称での文章で窺い知ることができる。慣れない外地での生活、体調不良、妻に多くを求める留守がちな夫、姑との確執と、わたしとしてはミーチャの同情。当時台湾で起こった抗日の霧社事件がどう関わっていくのか、また2005年にミーチャの姪リーリーが台湾へ行った理由なんなのか。とにかく下巻へ。2013/06/16

あおさわ

8
ただただ必死に生きるミーチャの姿が時に痛々しく時に哀しく生々しく、いじらしい。日本が占領していた当時の台湾で結婚生活を送る女性と、その数十年のちの姪の人生…まだ語られない部分が楽しみでもあり、不安にもなるのはなぜでしょう;2011/02/16

あ げ こ

5
会ったこともない、だが誰よりも近しい女性の、愛に自らの身を尽くした生を辿るために繋ぐ、遺された時間の断片。手紙に記された言葉、相手の心を燃やし続ける為に用いた言葉は、甘やかな夢が覚めた後、自らを痛ましい現実へと縛り付ける、残酷な誓約へと変わる。誓約を守り続けることこそが愛の証であると、苦しみも痛みも、すべて一人で抱え、男を愛する道を、彼女は自らに強いた。心を壊していく現実と、自らの死を見せることで、彼女に生を与えた偉大なるものたちの夢。過去に怯え、死を恐れ、生の孤独を選んだ女性たちは、どこへ流れ行くのか。2014/05/28

ophiuchi

4
日本に統治されていた時代の台湾が主な舞台。「あまりに野蛮」は日本軍のこと?この夫婦のこと?下巻がどんな話になるのか想像がつきません。2011/04/18

こけこ

3
台湾での日本統治時代に起きた霧社事件。死ぬこと、殺すことが生々しく書かれている。対比して、生まれた子供の描写。長編だが、飽きることはなかった。生きることは、本当に大変。2025/04/09

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