内容説明
作者の実体験をもとに、「アスペルガー症候群」の子どもと向き合った母と家族の感動物語。
著者等紹介
今村志穂[イマムラシホ]
1972年生まれ。『晴れときどきアスペルガー』でデビュー
広瀬宏之[ヒロセヒロユキ]
1995年東京大学医学部卒業。同附属病院、東京大学大学院医学系研究科を経て、2003年から国立成育医療センター発達心理科にて、発達障害や児童精神科の臨床に携わる。その間、フィラデルフィア小児病院の児童精神科にて研鑚を積む。2008年4月から横須賀市療育相談センター所長。小児科神経科専門医、医学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みゃーこ
82
自分のことを思うような形で愛してくれない、子供がい言うことを期待通り聞いてくれない、その理由をとことんつきつめた筆者は「アスペルガー」という障害名を相手につけることでやっと納得した。筆者は愛の意味を知ってるのかな?自己顕示欲が強すぎて鼻につく。筆者にとって自分が思うようにできない人はすべてアスペルガーにされかねない。人にはそれぞれこだわりがあるし苦手がある。「定型発達」している人と少し違う回路で別の脳のネットワークを使い同じ結論に達することで2013/08/25
いつでも母さん
32
題名に惹かれ読む。私にもアスペの息子がいるから。25年前の田舎町にはアスペ等知る由もなく、『ちょっと変わってる子』のまま成長するが大学生になり二次障害が出てやっと『アスペ』と診断され、親子してストンと腑に落ちたよ。今現在本当に『アスペ』と診断出来る医師がどれ位いるだろうか?社会には受診していないだけでた~くさんの『アスペ』さんがいると感じている。長い間、私は『産んだ』自分を責めてたなぁ・・(泣)この本は、母として妻として嫁としての心情を吐露してる部分がほとんどの感じだが、今悩んでいるご家族には良いかも・・2015/02/19
ひほ
24
ずっと気になって読みたいと思っていた本。アスペルガーは一部苦手なことが顕著なだけなのでなかなか理解してもらいづらく本人も家族は特に辛い思いをしていただろうと思います。障害ととらえずつまずきすぎるのが不便であるというとらえ方がいいなぁ。2022/11/15
美登利
22
読友さん、オススメ本。とても夢中になって一気に読み終えました。発達障害についての本は今までにも、それを抱える本人が書いたものや、専門的な本を読んだことはたくさんあります。私にも、自閉症の従兄弟がいて興味があると言うと語弊がありますが、気になってしまいます。親の視点から書いた物が多い中、母親としてだけでなく、妻としても考えさせられる面が大きく胸に響きました。愛する人とコミュニケーションが取りにくいのは、本当にツラいことだと思います。その後の話も、期待しています。2013/06/18
くらげ@
12
(☆☆☆☆☆)母親視点で語られる今村家の生活。好きな人との結婚、家では子供っぽい夫、問題を直視しない義母、融通の利かない義父そして借金。アスペルガーの特集をしていたTV番組をみて主人公が子供のことだ!と気づいたときの夫の「これ俺かもしれない・・」とのつぶやきに彼の誰も共有できなかったモヤモヤに触れた気がした。苦手と障害との境目は・・?子供を育てながら子供に育てられる。いろいろと感じさせてもらえた作品でした。また読もう。2012/04/24