殴られた話

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  • サイズ B6判/ページ数 186p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062150408
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

こんなに痛いのは、殴られたからじゃない。息詰まるほどのディテール。一人称ならではの、会話の機微が読む人の心を穿つ。

著者等紹介

平田俊子[ヒラタトシコ]
詩人・劇作家・小説家。詩集に『ターミナル』(晩翠賞)『詩七日』(萩原朔太郎賞)などがある。小説に『二人乗り』(野間文芸新人賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

散文の詞

141
-殴られた話 - よくできた話だと思いますが、暗いです。 喧嘩両成敗ってかんじですかね。 -キャミ- 不倫相手の自宅の周辺で待ち伏せる女性の話です。 哀しさも虚しさも有りますが、恐怖が一番ですかね。 -亀と学問のブルース- 不倫を突然終わらせて、睡眠薬を…。 そこでの会話ですが、タイトルの通り亀や学問について語ります。 う〜ん、この話が一番難しかったです。 あまり難しく考えないほうがいいのかな。 2021/10/26

ゆきらぱ

7
あとがきに、コーヒーを淹れて音楽を聴いている毎日を何十年と続けている、と書かれていて、そんな生活が一番いいなと思い本編を読み始めた。内容はどれも女好きの男に振り回される女の話で格好の良くない話であった。コーヒーも音楽も無いがリアルであり、感情移入してしまった。 追記 今朝読売新聞を広げて こどもの詩 担当の平田俊子さんなのだとわかった。毎朝楽しみにしてるコーナーのこの優しい先生がこんな変な男女の話を。2016/02/07

ぴよっ子@読書停滞中

3
すぐ読めます。サラッとした文章。1人の男に翻弄されしがみつく女性たち。表題作の殴られた話が一番よかった。キャミは怖い。何もかも捨てて不倫関係にあった男の家の近くで張り込む女・・・軽い文章だけどドロっとしたものが出てくる。全体的に、いい意味でですがなんとなく昭和の雰囲気があるような。古い本なのかと思ったら2008年。椎名の人柄、口調がそう思わせるのでしょうか。2012/03/03

筋書屋虫六

2
古本屋で見つけて、詩人・平田俊子の小説!と、即買いしました。でも普段はこのテの本は読まないのでしばらく積んでおいたんですが、移動中の新幹線で読んだら一気読み。読みやすさとスピード感があってました。どろどろの不倫関係、どいつもこいつもダメダメな人たちなんだけど、当事者女性の一人称で綴られると情けないけど、どうにもならない心情が共振してきて痛い。友達の、隠している傷を偶然見てしまったようなヒリヒリ感。たぶん10年前なら無理だったかもしれないけれど、今は受け入れられるような気がします。人って成長するんだな。2016/09/03

雨彦

2
この作者の詩を読んでどんな小説を書くのか興味を持ったため手にとる。 表題作と、ストーリー上つながっているような「亀と学問のブルース」を所収。いずれもすいすい読ませるし現代的でスピーディなストーリー展開。けっこういまの女性の小説は男のじぶんには共感しにくいことが多いけれど、深く考えさせられる部分もあり、アタリだった。 ただ表題作、殴られた方としてはそんなにあっさり殴った者を許せるものかどうか疑問だった。すいすい読んでいるうち主人公につい感情移入して、そんなにあっさり許すなよと感じてしまった。2014/06/08

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