キャパになれなかったカメラマン―ベトナム戦争の語り部たち〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 462p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062149655
  • NDC分類 070.28
  • Cコード C0095

出版社内容情報

★第40回大宅壮一ノンフィクション賞(日本文学振興会)受賞。

内容説明

1965‐75年、大型TVカメラを肩に戦火の一〇年を駆け抜けた日本人がいた。人呼んで「カミカゼ・トニィ」!TVカメラマンが追ったベトナム報道の全貌。

目次

幸福の谷
新兵カメラマン
最初の先生
ハト派とタカ派
ベトナム寸描
一つの缶詰を分けあった仲
ミスター・モーツァルト
記者群像
タックナーのクラウチ
優しいディクテーター
走るな、歩け!
ラオス作戦
ワシントンから来た記者

著者等紹介

平敷安常[ヒラシキヤスツネ]
1938年、沖縄県那覇市に生まれる。1965年、大阪の毎日放送カメラマンとして初めてベトナムの土を踏む。翌1966年、毎日放送を退社。米ABC放送サイゴン支局のTVカメラマンとなり、以降1975年のサイゴン陥落までの10年間、ベトナム戦争を取材し続ける。その後、ABCの西独・ボン支局などを経て、ニューヨーク本社勤務。ベイルート市民戦争、イラン革命、湾岸戦争、9・11テロ事件などを取材。1993年、米国籍を取得。2006年、ABCを退社。現在、ニューヨーク近郊ニュージャージー在住。ベトナム人の夫人との間に一男一女がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Willie the Wildcat

20
従軍報道。経歴、目的、思想、哲学なども異なる関係者。著者を含めた、従軍報道の視点からの戦争観。人生観や人間の本質。報道の在り方を巡る立ち居地も多様で、興味深い。齎した影響も計り知れない。著者の非戦闘時の写真。自然のみならず、タブーとされた報道仲間の写真。著者の人間性の重要な一面。沢田氏の人間性に触れる点も、印象に残る。蛇足だが、ABCのテッドとサム。従軍していたんだ・・・。確かに2人共に、キャスターとしても切れがあったなぁ。後半も楽しみ。2013/01/06

Ted

4
'08年9月刊。○ベトナム戦争を長期に渡って従軍取材した沖縄出身のテレビカメラマンの回想録。一緒に組んで仕事をしたアメリカ人記者や仲間の日本人カメラマンの人物描写が素晴らしい。戦後、彼らからの書簡の日付が'87年とか'88年とやけに古いので元々出版する意図はなかったのかもしれないし、なぜ今頃ベトナム戦争の本なのか?という疑問も覚えるが、それを補って余りあるほど臨場感のある手記である。できれば紹介された記者全ての写真を載せてほしかった。2019/10/27

jima_1965

3
カメラマンの視点から描いたユニークなベトナム戦争総括本の上巻。他には、司馬遼太郎の「人間の集団について」、近藤紘一の「サイゴンのいちばん長い日」、古森義久の「ベトナム報道1300日―ある社会の終焉」、青木富貴子の「ライカでグッドバイ」もあるが、当事者としての記述と、群像的にジャーナリスト、カメラマンたちを織り込んで描かれているところが、おもしろかった。最近、文庫化された。2012/05/27

スカイバニラ

3
ABCのカメラマンだった著者が、ベトナム戦争でカメラに収めた事件や共に仕事をした仲間達とのエピソードを描いた回想録。当時の報道関係者の置かれた状況や、ベトナムよりカンボジアでの取材の方が危険だったことなどが興味深かった。ちなみに著者は南ベトナム&米国が悪、北ベトナムが善という見方ができず、この図式に疑問を持っていたが、この点を岡村昭彦に「お前にはまだ思想や哲学がない」と説教されたそうだ。2008/10/19

takao

2
ふむ2022/08/03

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