出版社内容情報
私に藤田嗣治の鑑定ができる理由!
「真贋」とは、画家・絵画・画商とは、「見分けの極意」とは、何か。絵画を超え「本物」を求める人へおくる、入魂の一冊!
内容説明
藤田嗣治、梅原龍三郎、林武、朝井閑右衛門、藤島武二、岸田劉生、鴨居玲…。半世紀にわたり、第一線で“真剣勝負”をした日本一の画商が明かす、絵画に秘められた「真実」。
目次
第1章 画廊と画家
第2章 藤田嗣治の鑑定
第3章 画家のパレットが語るもの
第4章 私が見抜いた贋作
第5章 画商としての目が問われるとき
第6章 カタログ・レゾネに込める画商の魂
著者等紹介
長谷川徳七[ハセガワトクシチ]
株式会社日動画廊代表取締役社長。1939年、東京都に生まれる。1964年、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業、住友銀行東京支店に入行。1965年退行、同年日動画廊に入社。創業者で実父である長谷川仁の跡を継ぎ、1976年、代表取締役社長に就任。全国洋画商連盟会長、全国美術商連合会会長を歴任した。1979年にオフィシェ芸術文化勲章を、1998年にはコマンドール芸術文化勲章をフランス政府より受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュール リブレ
25
銀座・日動画廊のTOPの凄みを感じた。真贋をいかに見抜くのか、といいつつ、誰でもできるわけじゃない目利きを、さらりとこなしてしまう。こういう人が、なにか、しっかりスーツを着込んで、山高帽をかぶって出てきそうな気がするな。いずれにせよ、本物を知るには、たくさんの本物を見るべき。その通り。(自分ではできないけど)2015/11/19
mutante
4
贋作には本物にある「品が欠けている」そうだ。自分は「上品」は極めてはいない、下品に関してはイチモツあるが。この本を読むきっかけになったのが、「鴨居玲」の「蛾と老人」を模写した洋画が日展で展示されていて賞を貰っていたのに驚いたからです。他の油絵もストリート向けバイク雑誌をトレースしたのが展示されていたし底が知れていますね。インスパイアと言い張れば通用するかもしれないが画家が作品に魂を塗りこめている作品をパクる人の気がしれないや。2012/10/19
くり
2
画商も画家も感性の世界で生きているのだと実感。贋作を見抜くテクニックと言うよりも、その世界で生きる人たちの世界観が存分に味わえる。そして何といっても「フジタホワイト」の魅力を再認識できる藤田嗣治ファン必読の一冊。2014/09/12
ニールキャサディ
2
図書館でふと目に留まり、手に取る。藤田嗣治と交流があったとのことで、藤田について勉強になる記述があった。古美術商として必要な真贋を身に付けるには、とにかく経験を積み長く絵画と付き合うことにしかないという、至極当たり前で身も蓋もない主張に首肯した。2014/05/06
本おや店主
2
大学の時に美学と芸術学を専攻したので、その当時先生たちに教えてもらったことを色々と思い出した。また、本物には品がある、という言葉にはすごい説得力があると思った。私も作家さんが作られた雑貨をお店で扱わせていただているので、色々大切で忘れてはいけないな、と思うことがたくさんあり、とても勉強になった本だった。あと、本筋とは関係ないけれど、元首相と会食とか、すごいなぁ、と思った。2010/10/15
-
- 電子書籍
- フライパンで山ごはん 山と溪谷社