真珠湾攻撃総隊長の回想―淵田美津雄自叙伝

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  • サイズ B6判/ページ数 421p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062144025
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

発見!開戦と敗戦の現場を目撃した男の自叙伝。
トラトラトラを発し、ミッドウェーで命を拾い、降伏調印式に立ち会った男は、なぜ戦後キリスト教に回心し、以前の敵国へ渡ったのか。昭和史を体現する数奇な運命。

内容説明

真珠湾、ミッドウェー、広島・長崎を目撃し、ミズーリ号の降伏調印式に立ち会った男は、戦後なぜ、キリスト教に回心したのか?真珠湾から66年目の初公開。

目次

第1部 その一日のために
第2部 トラトラトラ
第3部 暗転
第4部 帝国の落日
第5部 占領の名の下で
第6部 回心

著者等紹介

淵田美津雄[フチダミツオ]
1902年(明治35年)奈良県生まれ。24年(大正13年)海軍兵学校卒業(52期)。44年(昭和19年)大佐任官。51年洗礼を受ける。76年死去

中田整一[ナカタセイイチ]
1941年(昭和16年)熊本県生まれ。66年九州大学法学部卒業後、NHK入局。現代史を中心としたドキュメンタリー番組を担当する。「二・二六事件消された真実―陸軍軍法会議秘録」(88年放送)で、日本新聞協会賞・放送文化基金個人賞受賞。退局後は執筆に専念。『満州国皇帝の秘録―ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎』(幻戯書房、2005年)で、毎日出版文化賞、吉田茂賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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detu

22
海軍軍人から平和の伝導者に。国家の為に一心不乱に戦うそれが軍人と言うものだ。トラトラトラの打電。あまりに有名だが搭乗機は被弾し命からがらの帰投。ミッドウェイでは空母『赤城』撃沈も奇跡の生還。広島原爆投下の前日まで滞在。開戦から降伏調印式まで身をもって体験する数奇。数々の生死の体験は命に深く思いを寄せることとなる。終戦後の捕虜体験調査でキリスト教と出会う。やがて受礼布教活動に奔走。遂には渡米しかつての敵将の面々やトルーマン、アイゼンハワーとの面談は驚き。その時その時を自分に正直に生きた方だと感じた。2020/12/09

小音

7
著者の飾らない男らしいお人柄で書かれた自叙伝であるこの本には、心に強く響くパワーを感じます。ゼロ戦の真珠湾攻撃の隊長でもあり、軍人として生きられた人生から、一転信仰者になられ、伝道者になられる経過も含め、体験からのお話が多く説得力があります。生きる事と信仰と、人生での心の軌跡にギャップを感じず、形骸化しない信仰心に触れた気がしました。読めて良かったです。 2014/01/15

K-dream

3
日本海軍の航空隊隊長だった人の自伝.海軍の人らしい合理的思考と行動力を持っている人の自伝であることに意義があると思います.戦争中はその節目に関わってきた人であり,戦後はキリスト教に帰依しますが,それらの時の気持ちが率直な文章で語られており,好感を持ちました.とくに戦後の部分,多くは語られてはいませんが,内面的には大きな苦悩を抱えていたのではないかと思います.この人らしい前向きな気持ちで,対処していったのではないでしょうか.2016/12/24

筑紫の國造

3
淵田美津雄は、真珠湾攻撃を語る際には外せない人物である。タイトルの通り真珠湾攻撃において全攻撃部隊の指揮官だった淵田は、戦後はキリスト教の伝道者という正反対の道を辿ったことでも異彩を放っている。なかなかの名文で、戦前戦中の軍人時代はレイテ海戦の裏話や山本五十六への批判など、面白い話も多い。戦後も伝道に訪れたアメリカでのニミッツやスプルーアンスといったかつての敵将との邂逅や、真珠湾未亡人との出会いなどは小説的ですらある。特に嬉しかったのは、後年もその芯には変わらぬ軍人の魂があったことだ。2016/09/13

ちょーのすけ

3
真珠湾攻撃の総隊長、レイテ湾海戦では連合艦隊参謀。開戦時は最前線で、敗色濃厚となる時期からは後方から大局的に戦争を見た人物。戦後数年を経て、キリスト教徒となりアメリカを回った男。そんな著者の自叙伝。心に響くものは多い。多くの人に読んでもらいたいが、戦記だからと敬遠される書物だとしたら残念。2009/01/09

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