出版社内容情報
伝奇小説の奇才・荒山徹ワールド全開の長編。
高麗の「檀君神話」にまつわる秘密の書翰が巻き起こす柳生対柳生の戦い。その先には、時空を超えた歴史の皮肉があった。これを奇書と呼ばずして何と呼ぶ?
内容説明
徳川幕府と李朝を揺るがす「一然書翰」。朝鮮の創世神話「檀君神話」の謎を解き明かす、この奇書は、柳生一族をも混乱に陥れた。が、それはまた、新たな柳生伝説の始まりを示唆する一書でもあった…。
著者等紹介
荒山徹[アラヤマトオル]
1961年、富山県生まれ。上智大学卒業後、新聞社、出版社を経て、韓国に語学と歴史・文化を学ぶために留学。’99年、『高麗秘帖』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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弘大山
1
ヤハリ山田風太郎だぁ 武蔵は出てこんかな 半村良も思い出すな2017/03/09
葉月あき
1
舟橋聖一文学賞受賞の報に驚くあまり再読。…そして何度読んでも変わらぬ狂いっぷりに、やっぱり微妙な気分になった。2008/11/08
トーマス
0
柳生三兄弟が(なぜか李氏朝鮮・明・清が戦をする中で敵味方に分かれて)朝鮮半島で雌雄を決する。鎌倉時代から続く因縁とか、男祭りなかんじとか、友矩の師匠が神後伊豆守、その正体はジンゴイズ伯爵みたいなすさまじい展開とか、まさしく講談の流れを汲んだ、はちゃめちゃに面白い小説。これはいい作者さんを見つけた。朝鮮史に異様に詳しいので、半島がからむとどこまでが本当かわからずぼーっとしてきてすごくいい2017/12/17
辺野錠
0
荒山徹ワールドの柳生家は色々と大変だ。第一部の荒山徹のパーフェクトねつぞう教室と第二部の友矩×家光のシーンの濃さはある意味必見。ちょっと第三部でテンション下がったかも。2009/06/08
Berlin1888
0
柳生三兄弟が清対李氏朝鮮の大戦争に巻き込まれるお話。17世紀の大陸情勢のお話を書いたって話題にならないから柳生三兄弟に案内役になってもらったよ!と執筆の意図をまさかの作中カミングアウト。荒山先生、何を書いていらっしゃるんですか。知られざる清対朝鮮の大戦争は最高に興味深くて楽しめるんですが、この内容なら朝鮮妖術師はいらんかったような。2015/05/17