知床の少女

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062143202
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

「さくらばあ」と会ったのは「地の果て」だった。優しさを知り、恋を知り、少女は女になっていく―。

著者等紹介

喜多由布子[キタユウコ]
2004年、「帰っておいで」で第25回らいらっく文学賞を受賞。2006年にデビュー作『アイスグリーンの恋人』を刊行した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

172
やっぱりトシなのか、今作もジワリジワリと涙腺を攻められてしまいました。何気に手に取った作品が、想定外に自分の中でブレイクする。そんな状態です。人と人とのつながり、生命の大切さ、生きることへの情熱、キレイにまとめられています。作者さんはミステリーの印象しかなかったのですが、こんな素晴らしいヒューマニティ全開な作品も書けてしまうなんて、参りました!主人公の女の子が受験に失敗し…から話がスタートして、自分を取り巻くあらゆる物事に対し、戸惑いながらも成長していく姿は、とても温かかったです。2013/10/02

おしゃべりメガネ

165
北海道は知床羅臼を舞台にしたココロ温まる青春ドラマです。自分が道東に長く住んでいたからか、やはり道東が舞台の作品は強くココロに残ります。受験に失敗し、家族ともうまくいかない主人公「亜樹」がふとしたコトから祖父の住む北海道へ行き、そこから’休息’のため羅臼へ。そこで暮らす人々のたくましさや、自然の美しさの描写が素晴らしいです。水産業に生きる人々をリアルに描き、おおらかであり、時に厳しくもある人々の関わりが印象的です。既読ですが不思議な魅力が本作にはあり、何度も読み返したくなり、北海道の素晴らしさを感じます。2018/05/12

はつばあば

64
童話と云ってもいいくらい良い本でした。丁度「奈良少年刑務所詩集」を読み終えたあとだったもので感動も倍味わえました。北海道と云えば釧路や札幌・・まぁ修学旅行で行った屈斜路湖辺りまで。稚内は行ったことありますが知床は歌で知っていてもiPadの地図でやっと探せました。家族の中にはハミゴが一人いるものです。嘆いても仕方ない、でも誰かが手を差し伸べてくれます。バリアを張らないで自分のできることを真摯にしていれば・・。ハンパない自然との格闘、三上水産でのシャケバイをしていればそんな些末な事と。2018/05/15

かみぶくろ

48
去年旅行した知床のトリビュート読書として。基本は少女の通過儀礼と成長の物語だが、作品のバックボーンに知床の生態系が息づいていて奥行きのある作品世界になっている。筋立ても人物造詣も上手いし普通に良い話でホロッときた。願わくは、知床の自然の雄大な循環と人間の命の循環を構造化し、主題としてもっと前面に押し出してくれたら息の長い傑作になりえたかもしれない。鮭、ヒグマ、鹿、ワシ、海、川、山、高山植物。単なる個人的願望だが、圧倒的な自然の中で人間の生命が確かに瞬くような小説が読みたいなあ。2015/02/08

あー

18
ここに何て書いたら良いか本当にわからなくて、何度も何度も消しては書き直し、やっぱり書けない。唯一言えるのはこの本に出会えて良かったって事かな。読んでよかった。2025/02/22

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