出版社内容情報
やさしくね やさしくね やさしいことはつよいのよ
女優宮城まり子が命をかけたねむの木学園の40年。
人を育てることの喜びと惑いを綴った愛のメッセージ!
この子、野原にさくつくしんぼうみたい。いじらしく、かわいくて、まだよごされていない。青い空のような心をそのままもって、そのままの絵をかく。だけど、つくしんぼうではいやだ。私は、美しい花を咲かせたい。――<本文より>
宮城 まり子[ミヤギ マリコ]
著・文・その他
内容説明
女優宮城まり子が命をかけたねむの木学園の40年。人を育てることの喜びと惑いを綴った愛のメッセージ。
目次
新しいこども美術館誕生の日に
西瓜と犬
カエル、死んじゃった
しゃべることのない二人
流れ星
いたずらってなんなのかな
アッ、トンゲツだ
どろまみれの子がいた
赤い夢
ねむの木学園のあゆみ〔ほか〕
著者等紹介
宮城まり子[ミヤギマリコ]
1927年東京都生まれ。1955年に歌手デビュー。1968年に日本初の肢体不自由児養護施設「ねむの木学園」を設立。1997年には「ねむの木村」を開村。映画『ねむの木の詩がきこえる』はブルーリボン賞ほかを受賞。ペスタロッチー教育賞、児童文化功労者賞など受賞歴多数。2004年、東京都名誉都民の顕彰を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねこさん
21
虐待死した五歳児の記事。行き場のない寒さ、痛みの鼓動、すがりつくもののない自分の体温。消失していく小さな意識がどのように死を感じていたのか、そこにあった景色、想像しきれないことへの申し訳なさ。だから酷い偏頭痛と吐気の中にある時、少しだけ安心する。自分の安心のため、まり子さんはそう自覚して、ホテルの六階の窓から子どもたちが心配して見ていたホームレスに、こっそり食べ物を持っていく。背負っているものの軽さを思う。他者への有責性、その権利への自問。ネムノキ、淡紅色のおしべは長い糸状で多数あり美しいと、辞書にある。2018/03/08
kanki
3
その子の出来ることをとことん探して、優しく、しかし少しでも自立出来るように厳しく。思い上がってる、と自らを顧みることも忘れずに。2020/06/02
Nao
1
マヤ暦講座で出会った方がねむのき学園の話をされていて、何となくは知っていたけどもっと知りたくなって読みました。優しさについて考えさせられました。2012/11/21