内容説明
土地は、よそ者には秘密を明かさぬ。おまえはヴィジョン・クエストに出て、土地を知り、土地に出会うのだ。スピリットがおまえを導いてくれる。ダーナはオオカミに変身する青年ジャンに導かれ、クリー族の老人と出会った。そして『夢の書』を見つけるにはカナダの土地を知ることが必要だと教えられる。そこで、カナダの文化、歴史、伝説を知るためのふしぎな旅をすることにしたダーナは、旅の終わりに、ついに『夢の書』を見つける。しかし、妖精国へ通じる門を開けようとするダーナの行く手には、さらに大きな試練が待ち受けていた…。妖精と人間の絆を守る少女の戦い、アイルランドの妖精たちが舞うメリングのケルトファンタジー。3つの物語『妖精王の月』『夏の王』『光をはこぶ娘』がひとつに結ばれ、ここに完結。
著者等紹介
メリング,O.R.[メリング,O.R.][Melling,O.R.]
アイルランドのダブリンに生まれ、5歳のときにカナダに移住する。哲学や中世史を学び、数多くの職業を経て作家となる。著書に、1994年度ルース・シュワッツ賞(カナダの青少年が選んだその年一番おもしろい本に与えられる賞)を受賞した『妖精王の月』(講談社)などがある。現在はアイルランド在住
井辻朱美[イツジアケミ]
1955年、東京に生まれる。東京大学大学院比較文学科修了。白百合女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
topo
5
ケルトのみならずカナダの土着信仰に伝わる妖精なども登場し妖精好きにはたまらない。そして狼かっこいい。大いなる探索の旅は読みながら共に天駆ける気持ちに。 迫力満点最終決戦は手に汗握る展開。 シリーズ登場人物全員登場のせいか、ボリュームのわりに多少駆け足感もあったけど面白かった!2022/07/01
mizuki
4
ケルトファンタジー、完結。狼となって北へかけ去るジャンとダーナに「弧笛のかなた」的ラストかと思いました。後記で、二人が戻ってきたと思わせる場面があり一安心(?)登場人物を全員登場させる為でしょうか、冗長な感じがしてしまいました。もっと簡潔にすることも出来たのではないかな。その分戦いが終わった後が、あっさりな感じ。ローレルとイアンはどうなったのか?グウェンとダーラの結婚とかも見たかった。表紙絵が、とても素敵。ダーラを助けるために狼と成り果てたジャンとそのジャンを抱きしめ寄り添うダーナですね。2015/10/19
mira
2
読み終わってこの表紙にぐっときました。ジャン…!2009/06/18
corriedale_
1
妖精界のグローバル化。でも≪夏の国≫はアイルランド支部でしかないのか。『わしらはみな、〈大いなる物語〉の一部だよ』。すべては必然が理のお話、ご都合と言うなかれ。探索も魂の移動で縦横無尽である。前作までは超人的に歩いていたのにな。総集編であり登場人物も多く、彼は…彼女は…という言い回しが多かったり 二つ名で呼ばれたりしていて、この人誰だっけ…と読み返すコトもしばしば。いろいろと盛りだくさんだった。大団円。2021/05/18
shiro
1
綺麗にまとまった印象。上下巻かつ2段組みのため、考えていた以上のボリューム。シリーズ通して読んでいる身としては、前作主人公に良かったねと言わずにはいられない。2009/09/21
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