頭上の異界―不信の国の若者たちと重大少年事件

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062132978
  • NDC分類 326.34
  • Cコード C0095

出版社内容情報

この「狂気」に信頼の再生は可能か!
人との関係のなかで歪んだ部分は、人とのかかわりのうちで癒される。
残忍で凶悪、理解不能とも思える少年たちと直に対峙してきた前関東医療少年院長1万3000日の想い。

この本を読んで勇気づけられるのは、「人はその信頼するものからのみ学ぶことができる」という言葉である。私たちの社会は、少年非行・犯罪の多発と凶悪化を嘆き、「もはや世も末」と絶望しがちで、大人たちが「信頼される者」になる努力を怠ってきた。しかし、矯正医官として37年間にわたり、重大少年事件と向かい合ってきた筆者は、「人との関係のなかで歪んだ部分は、人とのかかわりのうちで癒えるはずである」と信じている。――佐木隆三

内容説明

人との関係のなかで歪んだ部分は、人とのかかわりのうちで癒される。残忍で凶悪、理解不能とも思える少年たちと直に対峙してきた前関東医療少年院長の一万三千日の想い。

目次

第1部 医療少年院とは何か―説明と事例を中心に(長い灰色の帯;重大少年事件;単独重大事犯第四のタイプ―精神障害が疑われるタイプ)
第2部 重大少年事案の背景―いわゆる「いきなり型非行」を中心に(パックとトーチカ;「いきなり型非行」と背景;決壊)
第3部 重大少年事案の治療と教育―関東医療少年院での実践を中心に(治療と教育;特に注目を集めた事案をめぐって;長い灰色の帯2)

著者等紹介

杉本研士[スギモトケンジ]
1939年長野県生まれ。信州大学医学部卒。法務省矯正局矯正医官として、府中刑務所・関東医療少年院・神奈川医療少年院で三十七年間勤務。神奈川医療少年院長、関東医療少年院長を歴任して退官。日本ペンクラブ会員。小説「蔦の翳り」で第七十八回芥川賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ころりんぱ

30
タイトルだけで借りてみたけど、思ってたのと違った。関東医療少年院などで「矯正医官」として三十年以上務め上げた筆者の、回顧録と、現代の社会に物申す的な内容。少年犯罪ということで、匿名性が守られているので、サブタイトルの「重大少年事件」というものは例として上がっているが、何の事件なのかはわからない。重大事件を起こした少年たちには、精神障害や病気などの診断がつくことが多いこと、院内では絶えず治療と教育に最善を尽くしていることがわかる。少年の再生を信じて、育て直しに取り組んでいる人達がいるんだな。2013/08/21

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