内容説明
「あっちこっちへ行きたい」―辰巳芸者いな吉と洋介が歩く江戸の春から初夏。日本橋十軒店の雛市、芝愛宕下大名小路での唄の稽古、根岸の里の佇まい、深川洲崎の潮干狩り、浅草奥山の見世物、水道橋森山の鰻…。文政の江戸へ転時した洋介と、辰巳芸者いな吉の江戸暮らし。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ウララ
11
久しぶりに読んだ『大江戸』シリーズ。どこまで読んだのか覚えていないけれど、全く問題ない。洋介が江戸と東京を行き来するのが、この本でさらに楽になった感じだ。ちょっと都合いい展開かもしれないけれど、現代人が江戸の暮らしを楽しむのが主要テーマだから、その辺は問題なし。現代文明の批判がちょっと多すぎる気もするが、それを除けば私も江戸で暮らしてみたいと思うほど、景色はキレイだし食べ物は美味しいし... 今少子化が問題になっているけれど、江戸時代の人口でなんとかなっていたのだから、それを今に活かせないものか?2018/08/01
りんふぁ
1
大江戸シリーズ最終巻。初めは妻をを亡くした喪失感からの転時能力だったのに、情欲が高まると転時するみたいに変わってしまったような。また初期に比べて著者の現代の文明批判というか、我が強くなってきてて、ちょっと残念。思想の押し付けみたいになってきてて江戸の町を楽しみきれないかな。で結局落ちもないまま終わり。とりあえず終わったからいいかな。スッキリはしないけど。2016/02/21
にゃんたろう
0
大江戸神仙伝シリーズが読み終えて寂しくなる2016/08/29
ruka
0
転時を繰り返しすぎたのか洋介の体が現代と江戸と2つ存在するようになってしまった!なんとも都合のよい展開(笑)江戸時代の描写は非常にわかりやすく興味深い。それ以外の現代との比較部分は相変わらず皮肉満載。ただ、(これがこのシリーズの肝なのかもしれないけれど)なまめかしい描写は少な目がいいなぁ。2011/12/27
そら
0
★★★☆☆2011/08/27