内容説明
平凡なOLサエが好きになった相手は、女性だった。レズビアン仲間と結成したソフトボールチーム「クールス」に込めた思いは「Kiss Only One Lady」。
著者等紹介
高橋美夕紀[タカハシミユキ]
立教大学中退後、編集プロダクションのスタッフとして4年間、編集・ライターとして活躍。1999年に独立し、数多くの企業広告に携わり、幅広いジャンルの雑誌に執筆する一方、『クラウディア 最後の手紙』、『社交界への誘い』など単行本の企画・構成から執筆までを行う
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感想・レビュー
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夏
0
セクシャルマイノリティの教科書を読んでるかのような説明的な台詞が少し気になったけど、そこは「この小説で少しでも多くの人にセクシャルマイノリティのことを知ってもらうんだ!」という作者の姿勢と取れるので逆に好感が持てました。「ビアンもののお話」というくくりだとストーリーが恋愛で終始してしまうのが常だと思うんだけど、この小説は大人の青春スポーツものとしてがっつり泣けるので読後感が清々しくてよかったです。2009/07/20
ni-ni-
0
レズビアンの主人公が、セクシュアルマイノリティのメンバーで組んだソフトボールチームを通して、カムアウトや恋人との関係に悩みながらも、成長するストーリー。主人公の苦悩は今までに擦りきれる程、描かれてきたものだけど、トランスジェンダー、バイセクシュアルのチームメイト達との交流なども織り交ぜ、上手く描かれている。変に暗くなり過ぎず、爽やかでとても読みやすかった。2009/02/17
Theodore
0
レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダーなどが集まってソフトボールチームを結成するという、なかなか珍しい話。個人的にはトランスジェンダーのキャラの言動が引っかかった。ホルモン療法で髭を伸ばして、相手チームの選手に男性と間違われるほどであり、なおかつ本人も「女の格好をするのは苦痛だ!」と言い放っておきながら、なぜ生物学上は普通に女である人々のいるチームに混ざろうと思ったんだろうか。自分は男性だと言い張るなら最初から男性チームに入ればいいのに。LGBTの中でもTの扱いに苦慮することがわかる1冊。2023/06/08
UNEmi
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ただのセクシャルマイノリティーについての恋愛小説にせず、スポ根要素を取り入れている点が、大正解だったと思う。 テレビなどの表に出てくるゲイの人たちは、開き直ってあっけらかんとしているように見えるけれど、やっぱりそこに辿り着くまでは悩んだんであろうこと、誰にも打ち明けられず、今も一人で悩んでいる人が沢山いるんであろうこと。 自分が差別してる意識がなくても、そうやって悩んでる人を傷つけるようなことを私も言ってるかもしれないこと。 色々気付かせてくれた。 ただし、小説としては今一歩か。2006/04/17
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